小泉農水相への野党批判、相次ぐ「墓穴」にSNSで呆れ声 コメ価格高騰巡り

コメの価格高騰と政府による備蓄米の放出を巡り、国会や一部大手メディアでは野党議員からの小泉進次郎農水相への追及が活発に行われている。しかし、その過程で一部野党議員から失言や情報源が不明確な発言が相次ぎ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上では「野党が不手際で小泉進次郎がまともな存在に見えてしまう」「批判しようとしてかえって評判を落としている」といった呆れ声や批判的な意見が噴出している状況だ。

野党議員による議論の中で、特に批判を浴び、後に謝罪に至った例がある。国民民主党の玉木雄一郎代表は5月28日の衆議院農林水産委員会において、政府が保管する備蓄米に関して「あと1年経ったら家畜のエサに出すようなものだ」と発言し、この表現を用いて小泉農水相に対し厳しい姿勢を見せた。この発言は与党のみならず野党内からも不適切だとする批判を招き、玉木代表は自身のX(旧Twitter)アカウントで「お米を待ち望んでいた多くの皆様にとって大変不快な表現であったと、深く反省しております」と投稿し謝罪する事態となった。

また、立憲民主党の原口一博衆院議員は5月29日、自身のXに「古古古米で家畜用になるようなものが、なぜ5kg 2000円もするのか?誰と随意契約したのか?小泉米」といった内容を投稿した。この投稿に含まれる「5kg 83円」という価格情報はSNS上で急速に拡散され、「家畜のエサ寸前のコメを国民に2000円で売りつけた」といった小泉農水相への非難が広がるきっかけの一つとなった。しかし、原口議員はこの「5kg 83円」の具体的な情報源を明らかにしておらず、ネット上では「まず根拠を示すべきだ」「そもそも情報の真偽が不明確だ」など、その信憑性を疑問視する声も出始めている。

国会での小泉農水相と野党議員。コメ価格高騰と備蓄米放出を巡る議論の様子。国会での小泉農水相と野党議員。コメ価格高騰と備蓄米放出を巡る議論の様子。

さらに、同じく立憲民主党の徳永エリ参院議員は5月29日の参議院農林水産委員会で、コメの市場価格について独自の分析を展開した。徳永議員は「あと1週間、2週間様子を見れば価格は自然に下がったはずだ」と主張。さらに続けて、「価格が3000円台に落ち着けば、消費者は『以前より1000円も安くなった』と感じただろう。だから(政府が備蓄米を)2000円や1800円といった価格で販売する必要はなかったのではないか」と疑問を投げかけた。この発言に対しても、SNSでは「国民感覚からかけ離れているのではないか」「価格が下がるという根拠は示されているのか」「こうした発言を聞くと、かえって小泉進次郎氏の方が冷静に見えてしまう」など、多くの反発を招く結果となっている。

一連の野党議員による小泉農水相への追及は、コメ価格高騰という国民生活に直結する重要な問題を提起するものであるが、一部に見られる不用意な発言や不明確な情報提示は、かえって批判する側の信頼性を損ない、SNSなどで批判の矛先が野党側にも向かうという皮肉な結果を招いている。これにより、本来追及されるべき問題点から議論がずれ、世間の注目が野党側の失態に集まる状況が生まれていると言える。

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