イギリスのヘンリー王子(40)は、滞在中の警護問題を巡る裁判などで時折イギリスに帰国している。帰国時の動向は常に注目を集めるが、先日、亡き母であるダイアナ元妃(故人)の実弟チャールズ・スペンサー伯爵(61)と面会した。この会談で、ヘンリー王子が自身の姓を現在の「マウントバッテン=ウィンザー」から母の実家の姓である「スペンサー」に変更することを模索しており、家名の継承方法について助言を求めたと報じられている。王子は妻メーガンさん(43)と2人の子どもたちとともに、一家でスペンサー姓に変えることを考えているようだ。
スペンサー姓への変更希望とその背景
ヘンリー王子が叔父にあたるスペンサー伯爵を訪ねたのは、この姓変更の可能性について相談するためだったとされる。ダイアナ元妃の姓である「スペンサー」を名乗ることで、亡き母との繋がりをより強く意識し、公に示す意図があるものと見られる。メーガンさんと子どもたちも含めた一家全体での姓変更を望んでいるという報道は、王室を離脱した後の新たなアイデンティティ確立、あるいは母方との絆の強調といった側面を示唆している。
1987年、スペインのマヨルカ島でダイアナ元妃に抱きかかえられる幼少期のヘンリー王子。母への強い思いが姓変更の背景に。
伯爵の助言と法的な壁、そして王室への影響
しかし、このヘンリー王子の希望に対し、相談を受けたスペンサー伯爵は難色を示したという。伯爵は、「法的なハードルは乗り越えられない」と述べ、安易な姓変更は避けるべきだと助言したとされる。さらに踏み込んで、「そのような行動を取ると、父であるチャールズ国王が特に傷つき、王子と王室との亀裂をさらに深める結果になる」と警告したと報じられている。これは、単なる姓変更に留まらず、イギリス王室の根幹に関わる問題であり、家族関係、特に父子関係に大きな影響を与える可能性を指摘したものと言える。
マウントバッテン=ウィンザー姓の意味
現在のイギリス王室の王朝名は「ウィンザー」である。国王やその近親者の姓として公的に使用される「マウントバッテン=ウィンザー」は、ウィンザー家に故エリザベス女王の夫である故エジンバラ公フィリップ殿下の姓「マウントバッテン」が加えられたものである。したがって、ヘンリー王子がこの「マウントバッテン=ウィンザー」姓から「スペンサー」姓に変更するということは、父チャールズ国王から受け継いだ姓、すなわち父方の家名を捨てることを意味する。これは、単なる個人的な変更ではなく、王室の一員としての血筋や立場を示す上でも非常に大きな意味を持つ行為となる。
国民からの反応と批判
ヘンリー王子の姓変更報道に対し、イギリス国内の国民からは様々な声が上がっている。広大な領地や大邸宅を所有するスペンサー家に「足場を築こうとしている」「兄が国王になったら、自分に何が起きるか不安なのだろう」といった冷ややかな見方のほか、「なぜメーガンさんの姓を継がないのか」「ヘンリー・マークルでいいではないか」といった皮肉な意見も出ている。さらに、「兄(ウィリアム皇太子)よりも自分の方がダイアナ元妃に近かったように見せたいのだろう」「これは父チャールズ国王への復讐だ」「メーガンさんの差し金に違いない」など、否定的な批判も少なくない。こうした国民の厳しい反応は、王子が王室を離脱して以降の行動全般に向けられている側面もある。スペンサー伯爵の助言を受け、ヘンリー王子はスペンサー姓になることを断念するのだろうか、その動向が注目される。
1997年、母ダイアナ元妃の葬儀で歩くウィリアム王子(当時)とヘンリー王子。兄弟関係と母への思いは常に注目される。
一方、ヘンリー王子とメーガンさんが5月に結婚7周年を迎えたことから、結婚当時の周囲の反応が改めて話題となっていることも報じられている。
まとめ
ヘンリー王子が母ダイアナ元妃の姓である「スペンサー」への変更を模索しているという報道は、イギリス王室内外で大きな波紋を呼んでいる。これは単なる個人的な姓の変更ではなく、父チャールズ国王との関係、王室との繋がり、そして亡き母への思いといった複雑な要素が絡み合った問題である。スペンサー伯爵からの法的な難しさや王室への影響に関する厳しい助言、そして国民からの批判的な反応は、この問題の根深さを示している。王子が今後どのような判断を下すのか、引き続き関心を集めている。
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