衆院憲法審査会は28日午前、欧州4カ国を9月に訪れた議員団の視察報告を踏まえた自由討議を実施した。国民民主党の奥野総一郎氏は、憲法を改正し大規模災害に対応する緊急事態条項を設けるべきだとの意見に慎重姿勢を示した。「現行制度で十分だ。憲法改正が必要とは言えない」と述べた。
今国会の自由討議は3回目。奥野氏は、改憲時の国民投票を巡る政党CM規制の在り方について「抜本的な見直しが必要だ」と主張。国民が独自に策定した国民投票法改正案の審議を求めた。
自民党の斎藤健氏は「少子高齢化の日本で教育の充実は重要な課題だ」と語り、改憲論議のテーマにすべきだとの認識を強調した。
自民党は国民投票法改正案の今国会成立を見送った。政党CM規制の議論は、与野党の筆頭幹事間で扱いを協議している。