元衆院議員の金子恵美氏が、深刻な問題となっていた米の価格動向について新たな見解を示しました。かつて流通量不足や価格高騰が国民生活を圧迫していましたが、ここにきて米の価格下落の兆しが見え始めています。その背景とは何でしょうか。
金子恵美氏がテレビ番組で米の価格下落について解説
価格高騰から下落への転換点
昨年の米価格高騰を受け、政府は備蓄米の放出を開始。江藤拓前農相が決定し、後任の小泉進次郎農相が安価での随意契約放出を推進しました。こうした中、卸業者間のコメ取引相場であるスポット価格が下落に転じています。
価格下落の背景と「消えた米」の真実
金子氏はこの価格下落の主因を、卸業者が新米の出回る9月頃を前に、保有する2024年産米を売り急ぐ市場心理だと分析。新米が出れば古米となり価値が下がるためです。また、「消えた21万トン」と報じられた米についても言及。今回の価格下落は、米が「なかったわけではない」ことを示唆しており、流通していなかっただけで、実際には存在していた可能性が高いと指摘しました。
最新価格データと今後の予測
政府発表の米5キロ当たり平均販売価格は直近データ(5月26日~6月1日)で4223円(前週比37円安)と、わずかに2週連続の下落。金子氏は、今後小泉農相の備蓄米放出が価格水準を押し下げると予測。流通市場に米はあるため、卸売価格の適正化が必要だと述べました。
今回の米価格下落は、市場の在庫調整と政府の備蓄米放出が影響した結果であり、米自体は市場に存在することを示唆しています。今後の価格動向が注目されます。