国民民主党代表の玉木雄一郎氏は、今夏の参院選比例代表候補である山尾志桜里元衆院議員が記者会見に臨むにあたり、候補者の説明責任の重要性を強調した。しかし、この会見で山尾氏が過去の疑惑、特に弁護士・倉持麟太郎氏との不倫疑惑や議員パスの不正利用について釈明した内容は、新たな波紋を呼んでいる。
国民民主党の山尾志桜里氏が参院選立候補に関する記者会見に臨む様子
過去の疑惑への釈明
山尾氏は会見冒頭、自身に向けられてきた複数の疑惑について釈明を行った。議員パスの私的な利用については事実であると改めて認め、「情けないお詫びの仕方だった」と当時のSNSでの対応を陳謝した。また、倉持氏との不倫報道については、「8年前の自分には大変おごりがあった」と述べ、謝罪の意を示した。
倉持氏元妻の自死に関する質問
質疑応答に移ると、不倫疑惑に関する質問が出た。山尾氏は8年前の「男女関係を否定した」発言は事実だと改めて繰り返した。その中で、倉持氏の元妻が2020年10月に自死していたという「週刊文春」の報道を踏まえ、記者から「相手方の男性の奥様が自ら命を絶たれている…そのような報道があったなかで、山尾さんはこの問題に関してどのようにお考えでしょうか。そのなかで、国政議員として立候補する資格がおありだと思いますか」という質問が投げかけられた。
「事情を存じ上げません」との回答
この質問に対し、山尾氏は「大事なご指摘ありがとうございます」と前置きしつつ、「申し訳ないんですけれど、いまご指摘のことについて、私は事情を存じ上げません。そういうなかで、何か私が皆さんに伝えることが、どうしてもできません。さらに、いろいろな立場の方にご迷惑をおかけすることになるのではないかと思います。本当に申し訳ありません。この場でその件についてお話させていただくのは、控えさせてください」と回答した。
「週刊文春」の報道によると、倉持氏の元妻は2018年3月の同誌に《この半年は、私にとって地獄のような日々でした》と手記を寄せ、2019年にはうつ病と診断され、翌年10月に自ら命を絶ったと報じられている。
広がる批判の声
この山尾氏の「事情を存じ上げません」という回答に対し、ソーシャルメディア上では厳しい声が上がっている。X(旧Twitter)では、「山尾さんさすがに相手方の奥さんが自死してることを事情を存じ上げません。は無いかな」「『事情を存じてない』??あまりに酷すぎる。こんな会見やらん方が良かっただろう」「事情を存じ上げてないから控えさせてくださいってさ、まるで他人事みたいに言ってますね」「事情を知らないってのは流石にあんまりではないか山尾さん…」といった批判的な投稿が拡散している。
会見は、山尾氏が過去の疑惑について説明責任を果たそうとする試みであった。しかし、倉持氏の元妻の悲劇的な死に関する言及を避けたその姿勢は、多くの人々に「他人事のようだ」との印象を与え、かえって批判を強める結果となっている。
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