7月の参議院選挙に国民民主党から出馬することを表明し、6月10日に記者会見を行った、元衆議院議員の山尾(本名・菅野)志桜里さん。
【写真】「見たくないツーショット」と物議を醸した、“不倫疑惑”の政治家とのショット
しかし、この記者会見は「大失敗」に終わり、結果的に翌11日には国民民主党が山尾さんの公認を取り消すといった事態になりました。
いったい、何がマズかったのでしょうか。改めて検証したいと思います。
■「ゼロ回答会見」の罪
そもそも衆院議員時代に不倫やガソリン代の不正請求、議員パスの不正利用といった疑惑が度々起こり、出馬するならそれらの件について説明をしたほうがいいのではと批判を集めていました。
そしてついに「真摯にお伝えしたいと思います」と本人も告知をしての会見が開催され、会場にはたくさんのマスコミが集まりました。
インターネットの中継越しでも熱気を感じられるほどの雰囲気。やはり“山尾志桜里”という存在への注目度は抜群に高く、参院選出馬というメッセージ発信にはこれ以上ない舞台のように見えます。
しかし結果は、何のための会見だったのか、虚しいだけのグダグダな記者会見に終わってしまいました。
2時間を超えるロング会見で、確かに出馬の意気込みを語ることはできたでしょうが、多くの時間を費やした報道陣との質疑応答では迷走しているように見えました。質問にはほとんど答えず、最後のほうは、山尾さんが何ら回答する気がなさそうだということに対する報道陣のあきらめがにじむような後味の悪いエンディングでした。
山尾さんは、疑惑の渦中にあった衆院議員当時も、何の説明も釈明もなく議員を辞める(正確には選挙に出馬せず)という選択をしました。そうしたことで疑惑追及の矛先も鈍り、現在に至っています。
その山尾氏が再び報道陣の前に登場するのですから、当然聞きたいことは出馬に関してよりも過去のスキャンダルについてだろうと、誰にでも想像がつきます。
会見中、議員パスの不適切使用や、秘書によるガソリン代計上の不適切さについては説明と反省を述べていました。しかし、自らの非というよりも秘書に責任を転嫁しているようにも見え、SNSを中心とした世間の声は山尾さんに厳しいものが多くなっています。
そして多くの人が関心を寄せるのは、不倫問題のほうでしょう。相手方とされた男性の妻が自死をしたというショッキングな報道もあり、当時から世論は厳しい意見で占められていました。