熊本市は10日、動物愛護団体の会員宅で、約150匹の猫の死骸が見つかったと発表した。市は6日、会員を動物愛護法違反(虐待)の疑いで熊本北合志署に刑事告発した。
市動物愛護センターによると、「団体に譲渡していた猫を引き取りに行ったら死んでいた。一部の皮膚がはげるなどの虐待の形跡があった」との相談が5月27日に寄せられた。
職員らは同日~今月2日、同市北区の会員の自宅を訪問。室内からは白骨化したり、傷んだりした猫の死骸のほか、動物の骨が見つかった。調査の結果、約150匹の猫が死んでいることを確認したという。一方、生存していた猫12匹は保護した。会員は「自分の責任。真摯に対応する」と話しているという。
センターの滝本勉所長は、死骸が放置された施設で猫を飼っていたとして、動物愛護法違反(虐待)にあたると判断。「今回の事案は残念だ」と述べ、ほかの飼養先の実情についても確認する意向を示した。