【高田馬場】中国からの予備校視察ツアー増加中!日本の受験は中国の熾烈な競争からの”避難先”に?

近年、日本の大学や高校を目指す中国人学生が増加傾向にあります。その背景には、中国国内の過酷な受験競争、いわゆる「内巻」と呼ばれる状況が存在します。まるで中国の受験戦争のしわ寄せを、日本が受けているかのようです。一体何が起きているのでしょうか?

中国の「内巻」とは?

「内巻」とは、学生同士の熾烈な競争を指す言葉で、時に不毛な争いというネガティブな意味合いも持ちます。その一因として挙げられるのが、2018年に始まった中国の教育制度「中考分流」です。

「中考分流」では、高校受験に相当する「中考」の結果によって進路が大きく分かれます。高級中学(普通高校)に進学できなければ大学進学は難しく、中等専門学校(高専)や職業中学(職業訓練校)への進学となります。中考の合否で約半数が大学進学を諦めざるを得ない、非常に厳しい制度と言えるでしょう。

なぜ日本への留学が増えているのか?

「中考分流」の影響で、国内の大学進学が難しいと判断した学生やその親たちは、海外に目を向け始めました。その中でも、日本は地理的に近く、比較的学費が安いという点で魅力的な選択肢となっているようです。

実際に、日本学生支援機構の調査によると、2023年度の中国人留学生数は約11万5千人と、前年度比で11%も増加しています。

高田馬場に集まる中国人学生たち

東京・高田馬場駅周辺は、中国人向けの予備校が集まるエリアとして知られています。最近では、高校や大学、予備校を下見する中国人学生とその家族の姿が多く見られるようになりました。

春には、桜が咲く高田馬場周辺を団体で歩く姿も。彼らは日本の教育機関だけでなく、街の雰囲気や文化に触れることで、将来の進路について真剣に考えているのでしょう。

日本の教育機関の魅力とは?

厳しい受験戦争を勝ち抜いてきた中国人学生にとって、日本の教育機関は魅力的に映るようです。詰め込み型ではなく、思考力や創造性を育む教育、そして国際的な環境は、彼らにとって大きな魅力と言えるでしょう。

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まとめ

中国の「内巻」を背景に、日本への留学を希望する学生が増加しています。高田馬場はその流れを象徴する街と言えるでしょう。日本の教育機関は、厳しい受験戦争から解放されたいと願う中国人学生にとって、新たな希望の光となっているのかもしれません。