アクシアルリテイリング(新潟県長岡市)が展開する食品スーパー「原信」で10日、随意契約で調達した政府備蓄米の販売が新潟市内の店舗で始まった。コメ価格の高騰が続く中、安価な備蓄米を求める買い物客が早朝から店舗前に列を作り、米どころ新潟でも備蓄米への関心は非常に高いことが示された。
販売される備蓄米の詳細と価格
今回販売されるのは、アクシアルが仕入れた2022年産の「古古米」1110トン。1袋(5キロ)あたり2160円(税込み)で提供されている。これは、現在店頭で販売されている銘柄米の価格(5キロ4000円超)のほぼ半額にあたる価格設定だ。
特定店舗での状況:早朝からの行列
新潟市東区にある「原信セントラルマーケット河渡(こうど)店」では、この日、備蓄米が240袋限定で販売された。安価なコメを求める買い物客は、販売開始時間よりもはるかに早い午前4時頃から店舗前に並び始めたという。午前8時から始まった整理券の配布は、すぐに終了するほどの盛況ぶりだった。
新潟市東区の原信店舗で、購入した政府備蓄米を受け取る買い物客。コメ価格高騰の中、安価な備蓄米が人気を集めている。
顧客の声とアクシアルの今後の展開
実際に備蓄米を確保できた新潟市中央区の男性(62)は、「どのような味なのか少し心配だが、確保できて良かった」と安堵の表情を見せた。アクシアルの霜鳥守雅CSR・広報部長は、備蓄米への「注目度が高く、何とか早くお届けしたい気持ちでいた」と述べ、この後、6月下旬までには新潟県内の全70店舗で販売する方針であることを明らかにした。
結論
政府備蓄米の販売開始は、記録的なコメ価格高騰に悩む消費者にとって一筋の光となり、特に米どころである新潟県内で大きな注目を集めている。アクシアルリテイリングは、この高い需要に応えるべく、県内全域での販売拡大を進める構えであり、今後の展開が注視される。