朝ドラ「あんぱん」第12週予告公開 嵩の問い「これが正義の戦争か」に反響

現在放送中のNHK連続テレビ小説「あんぱん」は、俳優・今田美桜がヒロインを務める話題作です。6月13日に放送された第55回の終わりに公開された次週、第12週「逆転する正義」の予告が、その衝撃的な内容から大きな反響を呼んでいます。特に、戦争の現実を突きつける描写や登場人物たちの苦悩が描かれ、今後の展開に注目が集まっています。

第55回では、小倉連隊に動員命令が下り、柳井嵩(北村匠海)は中国へ向かうことになります。出発前夜、嵩は一人星を眺める八木(妻夫木聡)にこれまでの感謝を伝え、八木の横顔を描いたスケッチを渡します。「何としても生きて帰りたい」と願う嵩に対し、八木は意味深な助言をしました。

続く第12週「逆転する正義」の予告では、戦争の暗い影が色濃く描かれています。焼野原に立つ朝田のぶ(今田美桜)の姿に、「戦争は終わらんがですね」というのぶの声が重なります。蘭子がメイコを抱きしめながら「おねえちゃーん!」と叫び、嵩は「これのどこが正義の戦争なんだ」と問いかけます。食料を求めて叫ぶ声、「腹が減ったなあ」という声が響き、嵩たちが野草にかぶりつく場面は、極限状態での飢餓を描写しています。

朝ドラ「あんぱん」第12週予告より 焼野原に佇む朝田のぶ(今田美桜)の姿朝ドラ「あんぱん」第12週予告より 焼野原に佇む朝田のぶ(今田美桜)の姿

健太郎は「それが戦争やろうもん」と悲しげに語り、負傷兵が横たわる光景は戦況の悪化を示唆します。防空頭巾をかぶったのぶの姿も映し出され、本土への危機が迫っていることを示唆します。そんな中、「みんなで食べたあんぱん、また食べたいな」という嵩の声は、平和な日々への強い憧れと、物語のテーマである「あんぱん」に込められた希望を感じさせます。予告の最後、照りつける太陽の下であおむけに倒れ込む嵩の姿は、視聴者に衝撃を与え、次週の展開への不安と期待を高めています。

朝ドラ通算112作目となる「あんぱん」は、後に子供たちのヒーロー「アンパンマン」を生み出す漫画家・やなせたかし氏と、その妻である小松暢氏をモデルにした物語です。ヒロインの朝田のぶを今田美桜さん、その夫となる柳井嵩を北村匠海さんが演じます。共演には、のぶの父・結太郎役に加瀬亮さん、母・羽多子役に江口のりこさん、嵩の母・登美子役に松嶋菜々子さん、嵩の伯父・寛役に竹野内豊さん、謎のパン職人・屋村草吉役に阿部サダヲさんなど、豪華な顔ぶれが揃っています。語りは林田理沙アナウンサー、脚本は中園ミホさん、主題歌はRADWIMPSが手掛けています。

第12週の予告は、戦争の過酷な現実と、登場人物たちが直面する困難を鮮烈に描いており、次週の展開から目が離せません。

原典: 婦人公論.jp (Yahoo!ニュースより)