フリーアナウンサーの宮根誠司が13日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」にMCとして生出演した。番組では、高騰が続く米の価格や流通の現状、政府の備蓄米放出、そして小泉進次郎農相が前倒しでの入札参加を発表したミニマムアクセス米について特集。島根県でコメを生産しつつ、インフルエンサーとしても活動する草野拓志氏がリモート出演し、宮根アナとの間で注目すべきやり取りがあった。
情報ライブ ミヤネ屋で米価高騰について話す宮根誠司アナウンサー
ミニマムアクセス米、農家の本音
国が関税なしで年間77万トン輸入するミニマムアクセス米について、草野氏は予定される9月入荷の見通しに対し、「新米の時期と重なるため、農家としては前向きではない」との見解を示した。これは、国内の新米が出回る時期に輸入米が供給されることによる市場への影響を懸念する農家の立場を代弁するものだ。
生産者も驚く米価高騰
農水省が発表した最新の銘柄米の平均価格は、5キロ当たり4428円に達している。草野氏は自身の生産したコメについて「全て販売済み」とした上で、現在の状況に言及。「店で購入しているが高すぎる」と述べ、生産者でありながら、自身も消費者として現在のコメの高騰ぶりに驚き、悲鳴を上げている実情を明かした。
「何してるんですか?」宮根アナのツッコミ
手元に自身の作ったコメが残っておらず、市場で購入しているという草野氏に対し、宮根アナは思わず「自分のコメを売ってしまって、今買ってるんですか?何してるんですか?」とツッコミを入れた。スタジオには笑いが起きたが、草野氏の回答はさらにその背景を浮き彫りにした。草野氏は苦笑しながら、「売れるうちに売っちゃえと思って。備蓄米も放出されるから(価格が安くなるだろうと)」。しかし、自身の「先見の明が甘いところがありまして、売っちゃったら、まだ値段が上がっちゃう。やっちまったなという感じ」と、価格下落を懸念して早期に販売した判断が、その後のさらなる高騰によって裏目に出たことを率直に語った。さらに、「子供もいるので、コメの値段、高いなと思います」と、一消費者としての視点でも現在の高値に首をかしげている様子を見せた。草野氏によると、消費者にとって理想的な価格帯は3000~3500円ほどだという。
生産者であり消費者でもある現状
宮根アナは、この草野氏の状況を受けて、「ある意味、草野さんは作っていて、自分でも買っている。消費者、お客さんなんですけど」とコメント。コメの生産者が、価格高騰の中では自身も高い価格で購入せざるを得ないという、現在の複雑な米価問題を象徴する一幕となった。