テレビ朝日系で放送された麻生久美子主演ドラマ「魔物」(毎週金曜よる11:15~※一部地域を除く)が、6月13日に最終回を迎えた。韓国の大手スタジオ・SLLとタッグを組み、孤独な弁護士・華陣あやめ(麻生)と魔性の男・源凍也(塩野瑛久)の禁断の愛を軸に、不倫、DV、性など愛と欲望にまつわる過激なテーマを描いてきたドラマ「魔物」最終回では、初回から注目された法廷シーンの真相や、血まみれバイオレンスシーンの連続に大きな反響が寄せられた。
~以下、最終回のネタバレを含みます~
麻生久美子と塩野瑛久、最後の激突
最終回は、主人公である弁護士・華陣あやめと、魔性の男・源凍也の最後の対決を描いた。襲い来る凍也は「一番悪いのはあやめだよね…」「やっと完璧な女に出会えたと思ったのに」「なのにお前は俺を裏切った。結局はお前も俺を捨てる側の女なんだ」と激しく非難。対するあやめも「あなたは誰も愛したことなんてない。なのに、私はあなたを愛してた…!」と叫び、愛憎入り乱れる感情をぶつけ合う。二人の間で揉み合いとなった末、凍也は頭部を打ち付け意識を失う。このピンチを脱したかに見えたあやめだったが、そこへ凍也の妻・夏音(北香那)が現れ、事態は予期せぬ方向へと進んでいく。
ドラマ「魔物」最終回、華陣あやめ役の麻生久美子と源凍也役の塩野瑛久
凍也の死、そして視聴者の反応
前話のラストで示唆された遺体が源凍也であることが、最終回序盤で判明する。凍也の死の真相、そして誰が犯人なのか、その動機は何だったのかに視聴者の注目が集まった。放送後、SNSなどには「びっくり」「脳内パニック」「女って怖い生き物」といった衝撃の反応に加え、「つらすぎる」「誰も幸せじゃない」「登場人物みんな切ない」「みんな愛されたかったんだな…」など、登場人物たちの報われない結末に対する共感や悲しみの声が多く寄せられた。また、「愛にも色んな形があるんだろう」といった、愛の多様性について思いを巡らせる感想も見られた。
裁判の行方と更なる衝撃の真実
凍也の死を巡る裁判では、パラリーガル・渚来美(宮本茉由)の活躍もあり、犯人には懲役7年の判決が下された。しかし、物語はこれで終わらない。物語の重要な鍵を握る人物、最上陽子(神野三鈴)に関する更なる衝撃の事実が明かされたのだ。最終決戦の日、あやめに「凍也に突き落とされた」と訴えていた陽子だったが、実はその転落は自作自演だったと判明。目的のためには手段を選ばない人物として描かれてきた陽子だが、最後には自ら「けじめ」をつける選択をし、複雑な愛憎劇は幕を閉じた。
衝撃的な展開が続いたドラマ「魔物」最終回は、あやめ、凍也、そして陽子といった主要人物たちの複雑な愛憎と欲望の果てに、誰もが完全に救われることのない苦い結末を迎えた。初回から描かれたあやめが冒した罪の真実、源凍也の死、そして最上陽子の隠された行動など、多くの謎が明らかになり、視聴者に深い余韻と強い印象を残す幕切れとなった。