インドのアーメダバード空港からロンドンに向かっていたエア・インディア機が6月12日に墜落した事故で、機長が墜落直前に救援を求めていたことがわかった。
離陸直後に救援を求めたサバーワル機長と、唯一の生存者、ラメシュさん
インディペンデントなどの報道によると、機長のスミート・サバーワルさんは離陸直後に「メーデー(救援を求める言葉)…推進力がなく、出力低下、上昇することができない」と訴え、航空管制に緊急事態を知らせていた。
その後に通信が途絶え、飛行機は空港近くにあった大学寮に墜落した。
この事故で乗客242人のうち1人を除く全員の死亡が確認されたほか、地上にいた少なくとも33人が亡くなった。
インディアン・エクスプレス紙によると、サバーワルさんはあと数カ月で定年退職を迎える予定だった。
サバーワルさんは退職後は90歳の父親の面倒を見るつもりだった、と近隣隣人が同紙に述べている。サバーワルさんの姉の子ども2人も、民間航空会社のパイロットだという。
唯一の生存者であるイギリス・レスター在住のヴィシュワシュクマル・ラメシュさんは、事故で胸や目、足などを負傷した。
ラメッシュさんは「起き上がると、周りは死体だらけでした。恐ろしくて、立ち上がって走りました」とヒンドゥスタン・タイムズ紙に事故直後の様子を語っている。
「周りには飛行機の破片が散らばっていました。誰かが私を救急車に乗せ、病院に運んでくれました」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。