環境省は29日、東京港・青海ふ頭のコンテナヤードで、強毒を持つ南米原産のヒアリ500匹以上が見つかったと発表した。青海ふ頭では、10月にも別の巣から50匹超の女王アリが見つかっており、定着の恐れが高まっている。
小泉進次郎環境相は閣議後会見で「(定着の定義とされる)ヒアリが数世代にわたって世代交代しているとの証拠は現時点で確認されていない」と述べた。
環境省によると、見つかったのは働きアリと幼虫、さなぎで、女王アリは確認されていない。侵入経路は不明だが、繁殖初期には見られない大きさのばらつきがあることから、10月に見つかった巣から女王アリが拡散した可能性は低いとみられる。
環境省は来年3月末まで青海ふ頭で殺虫餌の散布を続け、防除を徹底する方針。ふ頭周辺の調査ではヒアリは確認されていない。