8年ぶりに選挙戦となった神奈川県三浦市長選は15日投開票され、新顔で無所属の元化学メーカー社員の出口嘉一氏(43)が、6選をめざした無所属で現職の吉田英男氏(69)=自民推薦=、無所属でコンサルタント業の秋葉俊二氏(56)を破り、初当選した。当日有権者数は3万4858人、投票率は44・00%(2017年は38・90%)だった。
8日の告示日にあった現職・吉田氏の出陣式には、県議や市議らが駆け付け、三浦市を地盤とする小泉進次郎農水相の応援メッセージも読み上げられた。
市政の継続か刷新かが焦点となったが、市民の多くは刷新を望んだ。
出口氏は昨年3月に地元へ拠点を移し、今年1月、支持者らと「新しい三浦市政を考える会」を設立した。「しがらみを絶つ、古い政治の一掃」を掲げ、「三浦市を良くするためには市民が声をあげる必要がある」などと訴えてきた。
吉田氏は4月の立候補表明の際、多選批判について「ご指摘はきちんと受け止め、注意しながら市政に取り組んでいる」と語っていた。選挙戦では5期20年の実績を強調し、三崎漁港周辺の再開発を進める「新海業プロジェクト」の総仕上げなどもアピールしたが、及ばなかった。秋葉氏は知名度不足だった。(具志堅直)
■三浦市長選の得票
当 7,782 出口 嘉一 43 無新 (1)
6,562 吉田 英男 69 無現
768 秋葉 俊二 56 無新
(確定得票)
朝日新聞社