「猫」を超えた人気!話題のホワイトタイガー写真集『とらのこ』に癒やされる人々

Amazonランキングで「猫」「ペット」を含む5部門でベストセラー1位を獲得したのは、「トラ」の写真集だった(4月16日付)。ホワイトタイガー親子の写真集『とらのこ』が大きな話題を呼んでいる。発売前から予約が殺到し、5月9日の発売後も即重版がかかるなど、その人気は衰えを知らない。

SNSを中心に日本全国の動物園でネコ科の動物を撮影し、Xで総フォロワー数36万人を超える写真家RIKU氏による本作は、伊豆にある総合レジャー施設『伊豆アニマルキングダム』で暮らすホワイトタイガーの「シロップ」と、彼女の7頭の子どもたちの日常を捉えている。

希少な存在、ホワイトタイガーとは

ホワイトタイガーはインドやバングラデシュに生息するベンガルトラの白変種であり、この遺伝子を持つ個体は1万頭に1頭とも言われるほど希少だ。古くからインドでは「神の化身」、中国や日本でも神獣「白虎」として崇められてきた歴史がある。野生のホワイトタイガーは1951年に最後に捕獲された例があるのみで、現在飼育下にある個体も世界で約250頭、国内では約40頭と非常に少ない。

シロップ母子の歩みと写真集に込められた想い

伊豆アニマルキングダムで2014年に生まれたシロップは、これまでに3度の出産を経験。2018年にはアール&グレイ姉妹、2020年にはバニラ、ホイップ、メレンゲの3姉妹を産んだ。そして、2023年9月には三つ子を出産したが、残念ながら1頭は生まれてまもなく死亡。現在はツキ(メス)とシグレ(オス)のきょうだいを育てている。『とらのこ』には、RIKU氏が2018年から撮り続けたシロップ親子の写真90点以上が収録されている。

ツキとシグレの成長過程は、生後1週間からアニマルキングダムのYouTubeチャンネルでライブ配信され、多い日には1日9万回再生、同時接続者数が3000人を超えるなど、多くの人々がその成長を見守った。

シロップの子育てについて、RIKU氏は写真集の中でこのように語っている。

《仔トラたちはそれぞれ個性豊かで、やんちゃ盛り。そんな中でもシロップは決して片方だけを特別扱いすることなく、ツキにもシグレにも平等に接して遊びやスキンシップを分け与えています。その姿は、子どもたちの個性を理解しながら愛情を注ぐ人間の母親のようで、見ていて感心すると同時に改めて動物も人間も変わらないことを教えてくれます。この写真集は、シロップ親子の軌跡を残すものですが、そこには確かに生きている命と育まれる絆があります。ページを通して、彼女たちの表情や仕草から、その優しさやつながりを感じ取っていただけたならとても嬉しいです》

じゃれ合う仔トラのツキとシグレを見守る母ホワイトタイガーのシロップ。人気写真集『とらのこ』より。じゃれ合う仔トラのツキとシグレを見守る母ホワイトタイガーのシロップ。人気写真集『とらのこ』より。

仔トラたちの「ほぼねこ」な魅力

RIKU氏は2023年12月にもネコ科の猛獣たちの写真集『ほぼねこ』を出版しているが、『とらのこ』に収められた仔トラたちが戯れる様子はまさに「ほぼネコ」。猫パンチでじゃれ合ったり、猫団子のようにくっついて眠ってしまったりする姿は、見ていると思わず笑みがこぼれる。トラは大型肉食獣だが、仔トラのうちから四肢が太くずんぐりした体形は、一般的なネコよりも「ぬいぐるみ感」が強く、それがまたかわいさを増している。また、やんちゃに暴れ回る仔トラたちが、母親のシロップに首根っこをくわえられると、嘘のように大人しく運ばれていく様子も非常に微笑ましい。

そこにはRIKU氏がコメントしているように、人間と変わらない深い愛情が感じられるのだ。ホワイトタイガー親子の愛情溢れる日々の記録は、私たちに癒やしと温かい気持ちを与えてくれるだろう。ぜひ写真集『とらのこ』で、その絆を感じてみてはいかがだろうか。

FRIDAYデジタル

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