静岡・御前崎産廃施設建設めぐり住民投票1日告示





産業廃棄物処理施設の建設予定地=9月5日、御前崎市池新田(石原颯撮影)

 静岡県御前崎市内に建設が計画されている産業廃棄物処理施設建設の賛否を問う住民投票が1日、告示される。賛否いずれかに回答する二択方式で住民の意思が問われる。県内では記録の残る昭和48年以降で初という住民の直接請求による住民投票の結果に注目が集まる。(石原颯)

 住民投票の告示が2日後に迫った29日、産廃処理施設の建設に関する審議を行う市議会特別委員会が開かれ、計画に異議を唱える住民団体から9人が参考人として呼ばれ、意見を述べた。参考人からは「住民が希望もしていないのに(施設を)誘致した」「経過が不透明で民主主義的ではなかった」-と誘致の不透明さに対して不満が噴出。健康被害を懸念する意見も出た。計画を推進した池新田地区推進協議会の委員も招集されたが欠席した。

 問題となっている施設は大栄環境(大阪府和泉市)が計画する「(仮称)御前崎リサイクルエネルギープラザ」。一日最大約560トンの産廃を焼却して発電する県内最大級の施設になる予定で、令和3年4月着工、5年4月の供用開始を目指している。

 住民投票に至った経緯には不透明な誘致過程がある。計画に反対する市民団体「住民投票で決める会」は住民の共有財産である財産区の土地であるにも関わらず、有力市議と一部住民が水面下で誘致したことを問題視。今年4月から署名活動を実施し、有権者の半数近い1万1829人の署名を集めた。特別委での審議を経て9月に住民投票条例案が市議会で可決、成立に至った。

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