ロンドン、中国人元留学生に終身刑 性的暴行など10件で

英ロンドンで、中国人元留学生の男が女性10人に対する性的暴行などの罪で訴追され、裁判所は19日、終身刑を言い渡した。

判決の詳細

判決を受けたのは鄒振豪被告(28)。英PAメディアによると、ロジーナ・コテージ裁判官は、被告が仮釈放を申請できるまでの最低刑期を22年227日とした。これは拘置期間が考慮された上での判断。

ロンドンで性的暴行罪に問われた中国人留学生、鄒振豪被告の顔写真ロンドンで性的暴行罪に問われた中国人留学生、鄒振豪被告の顔写真

罪状と犯行手口

鄒被告は3月の裁判で、レイプや不法監禁、盗撮、わいせつ画像所持、性犯罪目的の規制薬物所持といった複数の罪で有罪となっていた。警察や検察によれば、被告はWeChatや出会い系アプリで「Pakho」と名乗り、主に中国系の女子学生に接触していた。その後、中国やロンドンの自宅に招き入れ、薬物を使用して性的暴行を加えたとされる。また、犯行時には被害者の宝飾品や衣類なども盗んでいた疑いが持たれている。犯行の様子は、携帯端末のカメラや隠しカメラで撮影されていたという。

背景と逮捕

鄒被告はユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の博士課程に在籍する大学院生だった。事件は、被害者のうちの1人が警察に相談したことから発覚した。これにより、被告は2024年1月に逮捕されるに至った。

検察側のコメントと結論

英検察側は3月、「勇気ある女性が名乗り出て、鄒振豪の卑劣な犯行を通報した」と述べ、その勇敢さを称賛した。そして、そうした被害者の証拠が有罪判決につながったことは「間違いない」としている。今回の終身刑判決は、複数の女性に長期にわたり性的暴行を繰り返した凶悪犯に法の裁きが下されたことを示しており、被害者だけでなく社会全体にとって重要な結果と言える。

出典

https://news.yahoo.co.jp/articles/a6f044bd3e260df4600b4114d9e6de0378dd09c2