エジプト出身のタレント、フィフィ氏(49)が21日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、20日の衆院本会議で行われた野党提出のガソリン暫定税率廃止法案に対する自民党の反対討論中に起きた「ま・る・な・げ」などの大合唱について、痛烈な私見を述べました。
この法案は本会議の前に行われた衆院財務金融委員会で、与党が反対する中、野党の賛成多数で可決されていました。本会議に緊急上程され、各党の討論が行われる中で、反対討論のトップバッターに立った自民党の小寺裕雄議員は、野党側の法案内容に財源の裏付けがない点を指摘し、「政府与党にま・る・な・げ」と、言葉を区切りながら強く反論しました。
これに同調するように、同僚の自民党議員らが自席から「ま・る・な・げ」と絶叫合唱し、合計3回にわたって響き渡りました。この異様な光景に、本会議場は野党側の反論のヤジも重なり、騒然とした雰囲気に包まれました。
タレントのフィフィ氏。国会での騒動に対する痛烈な意見を表明した。
小寺議員は反対討論の中で、この法案を「究極のポピュリズム法案」と批判し、「数は力ですが、多数だから何でもやっていいわけがないし、何でもできるわけはない!」と訴えました。
この一連の事態について、フィフィ氏は20日夜にXを更新。「自民党議員の『まるなげ』連呼に、議員たちが楽しそうに大合唱、こんなのが国会ですか?ちなみにあなた方は、全ての負担を国民に丸投げ…真面目にやれ、真面目に!」と投稿し、強い語調で苦言を呈し、怒りをにじませました。
フィフィ氏のX(旧ツイッター)投稿のスクリーンショット。国会での自民党議員の「丸投げ」連呼を批判する投稿内容が見える。
フィフィ氏のこの投稿に対しては、多くのコメントが寄せられています。「本当に不愉快でした」「小学校の学級会かよ、って感想」「さすがフィフィさん。めちゃ良いこと言う。まったくそのとおりだと思います」「その通りだと思います」「まさしく茶番」「税金払いたくなくなる」など、賛同や失望といったさまざまな声が上がっています。
衆議院本会議という国政の重要な場で起きた、自民党議員による前例のないとも言える「丸投げ」大合唱は、タレントのフィフィ氏だけでなく、多くの国民の間でも波紋を広げており、国会の審議姿勢に対する厳しい目が向けられています。