小泉今日子さんと中井貴一さんが月9史上最年長の主役であることも話題になった『続・続・最後から二番目の恋』が、2025年6月23日(月)に最終回を迎える。そのドラマ内で和平の妹・典子を演じる飯島直子さんも、今年57歳を迎えた。自身は“老い”とどう対峙しているのか、飯島流ともいうべき、その考え方を語ってくれた。
年を重ねることに不安を感じた時もあった
シリーズ1作目では45歳だった千明は定年を1年後に控えた59歳に、50歳だった和平は63歳になり、勤めていた鎌倉市役所を定年退職して嘱託として働くなど、登場人物の13年後を描いているドラマ『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)。
飯島直子さん演じる和平の妹・典子も58歳となり、ひとり息子はすでに独立。放浪癖のある夫は家を空けがちのため、長倉家と自宅を行き来しながら、気ままなひとり暮らしを謳歌している。が、内心では誇りをもって仕事をしている千明と専業主婦の自分とを比較し、「自分の人生はこれでよかったのか」「このまま何もないまま年を取っていくのか」と不安や焦燥に駆られていて……。
定年、子供の巣立ち、夫婦関係の変化、否が応でも実感させられる心身の老い。登場人物たちの年齢相応の悩みをリアルに描いているのも、このドラマが多くの大人たちから支持される理由だ。
「典子のように結婚して、子供もいてという人とは少し違うかもしれませんが、年を重ねていく不安は、私自身にもあります。というか、ありました。45歳、ちょうど人生の折り返し地点を過ぎた頃だったかな。一生懸命走ってきたことをこれからの人生にどう生かしていくのか、後半戦をどう生きていくか、生きていけるのか。そんなことをよく考えていました。
自分が年を取るということは、親も年を取るということ。介護や死が身近なものになります。私は2017年に父を、2021年に母を亡くしましたが、親という一番の味方がいなくなってしまうと『自分はひとりぼっちになってしまった』という寂しさを感じましたね」