シティグループは、ゴールド(金)価格が1トロイオンスあたり3000ドル以下まで下がるとみている。アナリストによると、2026年後半までに2500ドルの水準へ戻ると予測している。この予想は、連邦準備制度理事会の利下げと投資ニーズの落ち着きをもとにしたものだ。
ゴールド(金)を買おうとしているのなら、2026年まで待った方がいいかもしれない。
シティグループ(Citigroup)のアナリストによると、ゴールド(金)価格は記録的な高値からまもなく下落し始め、2026年末までに25%まで落ちる可能性がある。
ニューヨークに本社を置くこの投資銀行は、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による利下げや投資ニーズの落ち着きによって、2025年後半から2026年にかけて、ゴールドの価格は1トロイオンスあたり3000ドル以下まで落ちると予測している。
「我々の調査では、ゴールド価格が2026年後半までに1トロイオンスあたり2500ドルから2700ドルまで戻ることが示唆されている」とストラテジストは報告書に書いている。
記事執筆時点では、金価格は1トロイオンスあたり3350ドル前後で取引されている。これは、2025年の年初から30%近くの上昇だ。
ゴールド価格の急騰は、中央銀行の保有量の増加や関税に関する不確実性、中東での紛争、世界経済の減速などによって引き起こされてきた。
先日公開された欧州中央銀行(ECB)の報告書によると、世界の中央銀行が2024年に購入した金は1000トン以上に上り、これは過去10年の平均値の2倍だ。
また、ゴールド価格の上昇は、投資家が米国債と米国株を過去最高値付近で売却した、「アメリカを売る」動きも引き金となった。
シティのアナリストは報告書で、2025年第4四半期からのゴールドのニーズ減少は、「アメリカの景気刺激策が可決され、その効果が現れ始めることで世界経済の成長に対する信頼感が若干改善すること、トランプ大統領の貿易政策やその他の経済政策が、中間選挙が近づき、その影響が薄れることで景気見通しが改善すること、FRBが政策金利を中立水準に向けて引き下げること」ことが原因となる可能性があると指摘した。
Nora Redmond