山尾志桜里氏、公認取り消し巡り心境語る 国政復帰へ意欲「特定の政党は念頭にない」

国民民主党が参院選(7月20日投開票)での公認を取り消した山尾志桜里元衆院議員が、産経新聞のインタビューに応じ、現在の心境や今後の政治活動について語りました。過去の不倫疑惑についてはプライバシー保護を理由に詳細説明を避ける一方、党からの公認辞退勧奨や政策顧問就任要請を断ったことを明らかにしました。山尾氏は国政への強い意欲を示しています。

過去の疑惑詳細を語らぬ理由

山尾氏は、6月10日の出馬会見で過去の不倫疑惑に関する事実関係を否定しました。しかし、詳しい内容を説明しなかった理由として、「民間人である関係者のプライバシーを傷つけることはできなかった」と述べ、関係者を保護する姿勢を強調しました。

国民民主党からの要請を拒否

国民民主党の榛葉賀津也幹事長からは、公認辞退と党の政策顧問への就任を求められたことを明らかにしました。榛葉幹事長は「国民民主党のために辞退し、日本一の応援団になってほしい」と述べ、会見に同席することも提案したといいます。しかし山尾氏は、民間人として党派性のない活動に制約を感じた経験から、「特定の政党の政策顧問になるという申し出は、恐縮ながら心に響かなかった」として、この要請を断ったと語りました。

国民民主党の公認取り消しについてインタビューに応じる山尾志桜里元衆院議員国民民主党の公認取り消しについてインタビューに応じる山尾志桜里元衆院議員

国政復帰への強い決意と描く政治の道

山尾氏は「国政を目指す気持ちは固まっている」と、国政復帰への強い意欲を示しました。政治的には「隘路(あいろ)でも左右に偏らない中道政治を切り拓きたい」と述べ、ポピュリズムとは距離を置く考えを強調。「ポピュリズムは政党を太らせ、国を弱らせる」と批判しました。国会議員時代から携わってきた憲法、国際法、人権外交、安全保障といった分野は国政でこそ貢献できるとし、今後もこれらの分野での活動を目指す姿勢を示しました。

「自分で作った言葉は自分で発するとき魂が宿る」

自身の政治活動について「民間の立場で国会質問も外交演説の原稿も書いてきたが、違う人の口で発せられた言葉というのは、一定の限界がある」と語りました。その上で、「自分で作った言葉は自分で発するとき魂が宿る」と感じており、戦後80年を迎え米国が変容する中で、「国家像を自分の言葉で語り、行動する政治家が必要とされている」との考えを示しました。有権者の負託を得られるかが前提としつつ、「そうした政治家として再起を目指したいという気持ちは揺らがなかった」と語っています。

まとめ

国民民主党からの公認取り消しを受け、様々な憶測が飛び交う中、山尾氏はインタビューで過去の疑惑に関する詳細説明を避けつつも、党の意向に沿うことを拒否し、自身の政治家としての信念と国政復帰への強い決意を改めて表明しました。今後、どのような形で国政への道を目指すのか、その動向が注目されます。

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