ビットコイン高騰の終焉を告げる「危険な匂い」


世界には、ビットコインを貯めるのに使うと約束さえすれば、喜んでお金をくれる人たちがいるようだ。しかも、そのために莫大なプレミアムを支払ってもいいという。しかし、実際にそれに同意するのはどんな人々だろうか? そして、すべてが崩壊したとき、その取引には合理性があると言えるのだろうか? ビットコインを買い、これらの企業を空売りするのは良い取引ではないのだろうか?

このビットコイン業界におけるトレンドが、現在の上昇相場が終わりを告げる最終的なシグナルでないとしたら、何がそうなのか私にはわからない。ビットコインを保有しているというだけで、その企業の株式を購入することは、ビットコインETFを買うことの代わりにはなるかもしれない。自分では管理できなかったり、取引所を信頼できなかったりする場合には特にそうだろう。しかし、そのために巨額のプレミアムを支払ってしまえば意味がない。

先日、ビットコイン価格は10万ドルを割り込み、9万9000ドル以下まで下落したが、その後再び勢いを取り戻した。

これは、地政学的な出来事が市場を揺さぶると、人々はビットコインや金を求め、そしてひとたび霧が晴れれば、次第に実物資産の価格が動きだすという私のモデルに合致している。最近の中東情勢を見れば、実際に事象が発生する前にビットコイン、金、原油の価格が動いているのがわかることだろう。そのため、何が起こるかを予想するには、ニュースよりも価格を見る方がいい。このようなコモディティを取引しようとするよりも、その後に個人投資家が手を出すであろう銘柄を狙った方が良い。私にとっては、防衛関連株がそれにあたる。私がノルウェーの国営石油会社であるエクイノールの株を買ったことは認めなければならない。同社の石油供給は中東に大きく依存していないからだ。

しかし一方で、イラン空爆のニュースを受け、ビットコインの価格は一時下落した。株価の下落につられた動きだと思われる。これは、ビットコインが有事の際の避難所であったり、株式とは非相関資産であったりするという考えを裏付けるものではない。実際、これらの使い古されたシナリオは、今やかなり時代遅れの感がある。

ビットコインについては、使い古されたミームがいたるところに溢れている。暗号資産全般について、多くの人々がナンセンスなことを話しているのを聞くのは、何とも言いようがない不安を覚える。ワイルドな語り口は、最近のメディアの大きなトレンドだ。膨大な数の人々が、与えられた情報を何でも信じてしまうことは明らかだ。群れとともに投資することは、常に危険なゲームである。



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