何十年もの間、ウクライナの最西端にあるその緑豊かな渓谷を見守っていたのは、正教会の修道院の黄金ドームだった。だがこの5月、その地に新たなシンボルが現れた。M字型の黄金のアーチである。
ついに、ウクライナの人里離れたザカルパッチャの高山地帯にも、マクドナルドが進出したのだ。
ザカルパッチャへのマクドナルドの進出とその歓迎ぶりは、米国を代表するファストフードチェーンにとって予期せぬトレンドの到来を意味している。つまり、戦時下のウクライナで、ビジネスは活況を呈しているのだ。
店舗数はロシア侵攻前より多くなる!
マクドナルドは今年、ウクライナに新たに10店舗ほどをオープンする予定だ。その結果、同国での店舗数はロシアの侵攻前より多い120店近くにまで増加するという。
こうした急拡大の背景には、旧ソ連圏の国が長年抱いてきた米国ブランドへの憧れの感情がある。それはまた、ウクライナの人々がますます西洋のライフスタイルを受け入れていることの表れでもある。
そしてもう一つ。これはウクライナの戦時下の経済が回復していることの証しでもある。
Constant Méheut and Daria Mitiuk