米テキサス州中南部を流れるグアダルペ川が、現地時間7月4日午前4時頃の集中豪雨により氾濫。大規模な洪水で少なくとも24人が死亡、川沿いサマーキャンプの少女ら20人以上が行方不明となっている(地元当局発表)。
発生状況と被害の拡大
カー郡カービルのライス市長は、雷を伴う激しい雨により、わずか2時間足らずで川の水位が急速に上昇し、避難命令を出す間もなかったと説明した。テキサス州のパトリック副知事は、確認された死者の中には、濁流に流された車両内で発見された遺体も含まれていると明らかにした。
米テキサス州グアダルペ川の氾濫現場で捜索を行う救助隊員
サマーキャンプ参加者の捜索活動
グアダルペ川沿いには多くのサマーキャンプ場が点在しており、今回の洪水発生時、700人を超える子供たちが参加していた。パトリック副知事によると、特にキリスト教系の女子向けキャンプ・ミスティックに参加していた少女23人の安否が依然として確認できていない。地元当局とボランティアは、これらの行方不明者の捜索に全力を挙げている。
広範囲にわたる救助とイベント中止
グアダルペ川の水位は45分で約8メートル急上昇したと報告されている。広範囲にわたる救助活動には、上空からの捜索のためにヘリコプター14機、ドローン12機が投入されている。地上では数百人規模の救助隊員が、倒木や激しい急流の中、困難な捜索・救助作業を進めている。また、7月4日は米国の独立記念日にあたるが、川沿いの祝賀会場が水没したため、被災地域一帯では花火大会など多くの祝賀行事が相次いで中止された。
この集中豪雨による氾濫は予期せぬ速さで甚大な被害をもたらしており、当局は行方不明者の捜索と復旧に努めている。