猛暑が続く一方で、室内では「冷え」に悩む声が増えています。エアコンの効きすぎた環境が原因で体調を崩す人も少なくありません。こうした状況から、体を温めて冷えを改善する、いわゆる「温活」が夏でも広がりを見せています。
夏の思わぬ敵?「冷房冷え」の悩み
屋外の猛烈な暑さとは対照的に、室内ではエアコンによる「冷房冷え」を感じる人が多くいます。特に、自分で温度調節が難しいオフィスや学校、商業施設などでは冷えを感じやすいようです。
10代の女性は「大学内の大教室だとクーラーが効き過ぎても止めに行けない。結構冷房にやられて、ちょっと体調悪いかもってなる」と話します。20代の女性も「エアコンが当たりにくいところに移動している」と工夫しているようです。
自宅でも冷房の設定温度を巡って悩みはあります。30代の女性は「主人が冷房ガンガンにつけないと寝られないので、それに耐えている」と明かしました。このように、暑い夏でも室内では「冷え」が身近な問題となっています。
猛暑でも需要増「夏の温活グッズ」とは
こうした夏の「冷え」に対抗するため、「温活」への関心が高まっています。体を温めるためのカーディガンやアームウォーマー、ひざ掛けといった保温グッズを使う人も増えています。そして、夏でも使える「温活グッズ」が注目されています。夏用のレッグウォーマーや、中には「夏用カイロ」といった商品まで登場し、多種多様なアイテムが展開されています。
ほんのり温かい「冷房対策用カイロ」
夏の温活グッズの一つとして「Hokkairon 冷房対策用カイロ 貼るレギュラー」(興和/10個入・388円※番組調べ)があります。これは冬に使う一般的なカイロとは少し異なり、ほんのりとした温かさが特徴です。
興和「ホッカイロ 冷房対策用」のパッケージ。夏の冷房冷え対策に人気の温活グッズ。
通常のホッカイロの最高温度が64℃であるのに対し、冷房対策用は最高温度59℃と低めに設定されています。これにより、冷房の効いた電車内やオフィス、商業施設などで、体を優しく温めることができます。じんわりとした温かさが夏の冷え対策に適しているとして人気を集めています。
販売店も注目!渋谷ロフトで見える「温活」ブーム
こうした夏の温活ニーズの高まりを受け、販売店も関連商品の展開を強化しています。<夏こそ温活>と書かれたポップを掲げ、様々な温活アイテムを取り揃えているのが『渋谷ロフト』(東京・渋谷区)です。
渋谷ロフトでは、冷えを防ぐネックウォーマーや、耳からじんわり温めるほっとイヤリングなど、およそ200種類の温活グッズを展開しています。『ロフト』商品本部 健康雑貨領域部バイヤーの瀬下絵里さんは、「冷房で“夏の冷え”に悩む人が増えている。2025年はロフトとして展開を強化していて、6月の売上げは“前年比の約500%”と伸長している」と、夏の温活ブームの現状を語っています。
結論
猛暑の中でもエアコンによる冷房冷えに悩む人々が増加しており、その対策として夏の「温活」が新たなトレンドとなっています。夏用のカイロや多様な温活グッズが登場し、販売店での売上も急増するなど、この動きは一時的なものではなく、夏の快適な室内環境を保つための生活習慣として定着しつつあると言えるでしょう。適切な温活グッズを取り入れることで、夏の冷房冷えによる体調不良を防ぎ、快適に過ごすことへの関心が高まっています。