台湾で「日本で7月5日に大災害が起きる」という予言が広まりました。ある日本の漫画に由来するとされるこの予言は台湾社会に一時的な影響を与え、筆者が台北でタクシー運転手から「7月5日はどこで過ごす?」と尋ねられるほど話題となり、訪日旅行への懸念も生じさせたようです。
日本と台湾周辺を示す地図。地震予言が広まった地域関係を表す。
台湾社会を駆け巡った「7月5日」の予言
この予言は、ビジネスマンの手帳に「日本 地震」と記されるほど台湾で広く知られるようになり、一時は日本への旅行を控える動きや、日台間の航空券価格の値下がりが報じられるなどの影響が見られました。
台湾のインターネット上で拡散した日本の地震予言に関する投稿の例。7月5日の日付に言及。
予言拡散の背景にある要因
台湾ファクトチェックセンターは、この予言が広がりを促進した三つの要因を分析しています。一つ目は、1月に日本政府が南海トラフ地震の発生確率を引き上げたこと。二つ目は、3月末にミャンマーで起きた大きな地震。そして三つ目は、4月に在日本中国大使館が南海トラフ地震を念頭に訪日を「慎重に」と呼びかけたこと、これらを挙げています。
台北の人々に話を聞くと、「台湾も地震が多い地域だから、日本の地震に関する話題に興味を引かれたのかもしれない」といった見解も聞かれました。共通の地震リスクが、この予言への関心を高めた可能性が示唆されます。
最近、今夏に日本旅行予定の知人に聞くと、「過ぎたうわさだ」と不安はない様子でした。昨年の訪日客数で台湾が国・地域別で3位だったことからも、日本への関心の高さが伺えます。大地震のリスクは消えませんが、ひとまず予言騒動が落ち着き、訪日機運が回復することを願います。
出典: https://news.yahoo.co.jp/articles/c7770f86c4c063173718783aee8fe8fab288d0cf