エスコンフィールド周辺で深刻化する迷惑駐車問題とは?地元住民の声

北海道北広島市に位置する「エスコンフィールドHOKKAIDO」は開業から2年が経過し、北海道ボールパークFビレッジ全体で2024年の年間来場者数400万人を突破するなど、大きな成功を収めています。北海道日本ハムファイターズのパ・リーグでの快進撃も重なり、球場周辺は連日多くの人々で賑わっています。

しかし、その活況の陰で、Fビレッジ周辺におけるエスコンフィールド 迷惑駐車が深刻な地域課題として浮上しています。一部報道では、試合開催日に周辺で100台を超える迷惑駐車が確認されたとも伝えられています。現地では現在、どのような状況になっているのでしょうか。問題の実態を探るため、筆者は現地を訪れました。

現地の駐車状況と運営側の対応

6月のある日、筆者はレンタサイクルを利用してFビレッジ周辺を回りました。球場からほど近い場所にある有料駐車場では、「エスコンフィールド北海道野球イベント開催日」として1日2000円の料金が設定され、多くの車で満車状態でした。一方、道を挟んだ向かいの別の駐車場では、「エスコン開催日1日1台2000円、軽自動車先着5台1日1500円」という手書き看板が見られましたが、駐車車両はまばらでした。有料駐車場の利用状況は場所によってばらつきがあることが伺えます。

球場を半周する間、駐車場の出入り口付近や周辺道路沿いには警備員が等間隔に配置されており、その数の多さが印象的でした。運営会社であるファイターズ スポーツ&エンターテイメントに確認したところ、これらの警備員配置は一連の迷惑駐車報道を受けて増やしたものではなく、試合開催日の来場者誘導および安全確保のための通常の体制であると説明がありました。

エスコンフィールドHOKKAIDO、試合開催日の駐車場風景エスコンフィールドHOKKAIDO、試合開催日の駐車場風景

路上駐車の実態と地元住民の訴え

さらに自転車で周辺を進むと、札幌養護学校共栄分校付近のグラウンド脇に、2台の車がポツンと駐車されているのが確認できました。車内に人の姿はなく、明らかに無断での路上駐車、すなわち迷惑駐車と見られる状態でした。こうした状況は、有料駐車場が満車であったり、料金を避けたりするドライバーによるものと考えられます。

周辺住民に話を聞いたところ、迷惑駐車問題に対する困惑の声が聞かれました。ある住民は「昨年も路上駐車はありましたが、今年ほどメディアで大きく取り上げられることはありませんでした。報道が増えたことで、問題がより表面化したという印象です。どちらにしても、球場周辺の路上駐車は私たち地元住民にとっては非常に迷惑な話ですよ」と語り、日々の生活への影響を訴えました。

エスコンフィールドの開業による賑わいは地域に恩恵をもたらす一方で、周辺での迷惑駐車は地域住民の生活環境を脅かす深刻な問題となっています。球場側、自治体、そして来場者それぞれがこの問題に向き合い、解決に向けた対策を講じることが求められています。

[参考資料] Yahoo!ニュース