京阪電鉄、プレミアムカー2両連結へ拡大!ダイヤ改正で利便性向上とワンマン運転区間拡張

京阪電気鉄道は、2025年10月26日の初発列車から京阪線(京阪本線・鴨東線・中之島線・交野線・宇治線)のダイヤを大規模に改正します。今回のダイヤ変更の目玉は、好評を博している3000系車両の有料座席指定車両「プレミアムカー」を、現在の1両連結から2両連結へと大幅に拡大することです。これは、特に混雑時の着席ニーズに応えるための重要な施策となります。

京阪3000系特急列車。「プレミアムカー」のロゴが見える。京阪3000系特急列車。「プレミアムカー」のロゴが見える。

3000系プレミアムカー、2両編成に増強へ

今回の改正では、3000系8両編成のうち、既存の6号車に加え、新たに5号車も「プレミアムカー」として連結されます。これにより、3000系においては合計2両の座席指定車両が提供されることになります。これまで「満席で予約が取れない便もあった」という利用者の声に応え、着席サービスの拡充を図るものです。
新造される5号車のプレミアムカーは、現在の6号車とほぼ同等の設備を備えつつも、乗降口を6号車寄りに設置し、スーツケースなどの大きな荷物を置けるラゲッジスペースがさらに拡大される点が特徴です。一方、8000系車両のプレミアムカーは、引き続き6号車のみの連結となります。

京阪プレミアムカーの車内。ゆったりとした座席と快適な空間。京阪プレミアムカーの車内。ゆったりとした座席と快適な空間。

平日朝夕ラッシュ時の運行強化とワンマン運転区間の拡大

ダイヤ変更では、プレミアムカーの拡充に加えて、平日の朝夕ラッシュ時間帯における利便性向上も図られます。具体的には、列車の増発、列車種別の変更、運転区間の延長が実施され、通勤・通学客の混雑緩和に貢献することが期待されます。

また、鉄道事業の安定的かつ継続的な運営に向けた取り組みとして、ワンマン運転区間が京阪本線の一部区間および中之島線に拡大されます。対象区間は淀屋橋駅・中之島駅~萱島駅間で、主にこの区間を4両編成で運転する区間急行と普通列車が該当します。萱島駅から京都方面の区間では引き続き車掌が乗務します。専門人材の確保が難しくなるという将来的な見通しの中で、効率的な運行体制を確立し、サービスの維持を図る重要な施策です。京阪電鉄ではすでに、京津線(御陵~びわ湖浜大津間)、石山坂本線(石山寺~坂本比叡山口間)、交野線(枚方市~私市間)、宇治線(中書島~宇治間)でワンマン運転を実施しています。

まとめ

今回の京阪電気鉄道のダイヤ改正は、利用者の快適性を追求した「プレミアムカー」の増強と、将来を見据えた「ワンマン運転区間」の拡大、そして日々の通勤を支える「ラッシュ時運行の強化」という三つの柱で構成されています。これらの変更により、京阪線はさらに利便性と安定性を高め、利用者にとってより魅力的な公共交通機関となるでしょう。

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