13日(日)午前3時、小笠原近海で台風5号「ナーリー」が発生しました。この台風は今後、関東付近を経て北日本へと北上する予想です。特に沿岸部では、高波や高潮への厳重な警戒が呼びかけられています。最新の進路や予報に十分ご注意ください。
台風5号「ナーリー」の現状と今後の予測
台風5号「ナーリー」は、13日(日)午前3時に小笠原近海で発生しました。中心気圧は998ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルとなっています。
発生したばかりの台風5号「ナーリー」の衛星画像または進路予想図
台風は今日13日中、小笠原近海をゆっくりと北上する見込みです。小笠原諸島では、今日午前を中心に風雨が強まり、波も高まるでしょう。
その後、台風5号はさらに北上を続け、明日14日(月)には関東の東海上へ進む予想です。15日(火)にかけては、東北地方や北海道付近まで達する可能性があります。
台風の進路に近い、関東、東北、北海道の太平洋側を中心に、雨や風が強まる恐れがあります。今後の台風情報は常に最新のものを確認するようにしてください。
高波・高潮に備えるための対策
台風が接近する沿岸部では、高波や高潮による危険が高まります。命を守るため、以下の3つの対策を必ず行ってください。
台風接近に伴う沿岸部の高波や高潮、浸水に警戒を呼びかけるイメージ画像
- 海岸周辺には絶対に近づかない: 海の様子が心配でも、見に行くのは非常に危険です。護岸を越える波や高潮に巻き込まれる恐れがあります。
- 大潮や満潮時刻を確認する: 台風による高波や高潮の影響は、大潮の時期や満潮時刻と重なるとさらに大きくなります。海岸周辺の道路冠水や浸水の被害が拡大する可能性があります。事前に潮位の情報を確認しておきましょう。
- 安全なうちに避難(移動)を開始する: 波しぶきが道路に押し寄せ、冠水すると通行が危険になります。避難指示や避難勧告が出された場合は、速やかに指定された避難場所へ移動するか、安全な親戚・知人宅などに身を寄せましょう。通行止めや速度規制などの交通情報にも注意し、早めの避難行動を心がけてください。
台風の命名規則:「ナーリー」の意味
今回発生した台風5号の名前「ナーリー」は、韓国が提案した名前で、「百合(ゆり)」に由来しています。
台風の名前は、「台風委員会」という組織によって決められています。この委員会には、日本を含む14の国や地域が加盟しており、それぞれの加盟国が提案した名前が、あらかじめ140個リストアップされています。台風が発生するたびに、このリストの上から順番に名前がつけられていきます。
140個の名前を使い終わると、再び1番目に戻って繰り返し使用されます。ただし、甚大な被害をもたらした台風があった場合、加盟国からの要請により、その名前は今後使用しないようにリストから削除され、別の名前に変更されることがあります。これは、災害の記憶と結びついた名前の再使用を避けるためです。
台風5号「ナーリー」は、今後も北上を続け、広範囲に影響を及ぼす恐れがあります。沿岸部での高波や高潮に加え、強風や大雨にも十分な注意が必要です。自治体や気象台からの最新の情報を常に確認し、安全確保に努めてください。
(情報提供:日本気象協会 tenki.jp)