週明けにかけて、日本列島は複数の低気圧の影響を受ける可能性があります。今後発生する台風5号は13日(日)に小笠原へ接近後、週明けには本州方面へ北上する見込みです。さらに、別の熱帯低気圧も西から近づき、広範囲で雨風が強まるおそれがあります。警戒が必要です。
台風5号 小笠原に接近、週明け本州へ
今後24時間以内に台風5号に発達する見込みの熱帯低気圧は、12日(土)午後3時現在、父島の南約280キロメートルに位置しています。この熱帯低気圧は発達しながら北上し、13日(日)明け方から昼前にかけて小笠原諸島に最も接近する予測です。小笠原諸島では、大雨、強風、高波、落雷、突風に注意が必要です。最大瞬間風速25メートル、うねりを伴う波の高さ4メートルが予想されており、台風通過後も高い波の状態が続くでしょう。
今後台風5号に発達する熱帯低気圧の進路予想図 13日(日)小笠原へ接近
台風5号はその後も勢力を保ちながら北上を続け、週明け14日(月)朝には八丈島など伊豆諸島に接近する見通しです。昼頃には関東、夜には東北の沿岸部に近づき、広い範囲で雨や風が急激に強まる可能性があります。台風5号は移動速度が速いのが特徴です。その後、台風は15日(火)には北海道付近で温帯低気圧に変わる予想です。
14日(月)午前6時 日本列島の雨と風の予想図 台風5号と熱帯低気圧の影響
14日(月)正午 日本列島の雨と風の予想図 台風5号が関東付近へ
もう一つの熱帯低気圧 西から接近し荒天のおそれ
一方、東シナ海に発生している別の熱帯低気圧も発達しながら週明け14日(月)には西日本から東海に近づき、荒れた天気をもたらすおそれがあります。九州南部ではこれまでの大雨で地盤が緩んでいる場所が多く、新たな雨でさらに災害のリスクが高まる可能性があります。崩れやすい場所には決して近づかないでください。また、関東では台風5号が去った後も、この熱帯低気圧から流れ込む湿った空気の影響で雨が続き、16日(水)ごろにかけて警報級の大雨となる可能性も指摘されています。
16日(水)正午 日本列島の雨と風の予想図 別の熱帯低気圧の影響で雨続く地域
台風・熱帯低気圧への対策と備え
複数の低気圧が接近するにあたり、事前の対策が非常に重要です。まずは、お住まいの地域のハザードマップを確認し、避難場所や経路を把握しておきましょう。また、非常持ち出し袋など防災グッズの準備ができているか点検してください。風が強まる前に、窓ガラスの補強や、飛ばされやすい屋外の物を屋内にしまうなどの対策を行いましょう。停電の可能性も考慮し、車のガソリンを満タンにする、携帯電話やモバイルバッテリーを充電しておくなども有効です。交通機関が乱れるおそれもあるため、外出前には最新の気象情報や運行情報を必ず確認してください。
台風や大雨に備えるための対策例 ハザードマップ確認と防災グッズの準備
週明けは、台風5号と別の熱帯低気圧、二つの影響で全国的に荒れた天気となるおそれがあります。早めの情報収集と対策を心がけ、安全を確保してください。