7月20日に投開票される参議院選挙で、2人の女性政治家が久しぶりに政治の表舞台に立った。
【年表】明暗がクッキリ… 蓮舫氏と山尾氏が歩んできた政治家人生とはどんなものだったのか、改めて振り返ってみた
1人は、昨年の東京都知事選に出馬したものの、得票128万3262票と振るわず、291万8015票の小池百合子知事どころか、165万8363票の石丸伸二・前安芸高田市長にも及ばず、永田町から姿を消した蓮舫氏。もう1人は、国民民主党から比例区で4年ぶりに国政復帰を図ったものの、党内や世論の反対に押し切られて公認を見送られた山尾志桜里氏だ。
■蓮舫氏と山尾氏の2つの共通点
両者には、政界の階段を駆け上がったものの、チャンスを生かしきれなかったという共通点がある。
蓮舫氏は2016年に民進党代表に就任したが、「私自身をもう一度見つめ直さなくてはいけないと思った」との理由から、わずか1年で退任。山尾氏はその後に民進党代表に就任した前原誠司氏から期待をもって幹事長に内定されたが、男性スキャンダルが世間を賑わせたことが原因となり、民進党を離党した。
それを奇貨として安倍晋三首相(当時)が衆院解散に打って出たため、野党第1党だった民進党は立憲民主党や希望の党(後の国民民主党)などに分裂。「野党小党化」時代が始まった。
政界からいったん“卒業”したことも、2人の共通点といえるだろう。
山尾氏は2021年の衆院選に出馬せず、「今回の任期を政治家としての一区切りにしたい」と述べ、「永田町に一番必要なのはプレイヤーの交代」と主張。「選挙以外の政治参加の新しいルートをつくっていくことも大切」との持論を展開し、「(自分の)目標は政治という磁場から離れたほうがよりよく実現できると思うようになった」と、議員バッジとの決別宣言を発している。
蓮舫氏も都知事選敗退後、“戦闘服”の白いジャケットをすべて捨て、「現時点で国政選挙に立候補は考えていない」と、いったんのピリオドを宣言。事務所を整理し、メールのみを窓口とした。
ただし、蓮舫氏が実際に出馬し、山尾氏が出馬を志した参院比例区は、同じ政党内で議席を争う戦いでもある。立憲民主党が蓮舫氏を擁立すれば、6人の連合の組織内候補が当選圏外にはじき出されないとも限らなかった。国民民主党では、山尾氏の過去のスキャンダルが問題視された。