マツコ・デラックス、生放送でスタッフに「公開ダメ出し」その背景にある“モチベーション低下”の影

人気コメンテーターのマツコ・デラックスが、出演する生放送番組『5時に夢中!』(TOKYO MX)でスタッフへの“公開ダメ出し”を行い、スタジオに緊張感が走る一幕があった。この出来事を巡り、SNS上では様々な意見が飛び交い、彼女の最近の動向や番組へのモチベーション低下を心配する声が上がっている。長年、テレビ界の最前線で活躍し続けるマツコだが、その背景には公私にわたる複数の問題が指摘されており、今後の活動が注目される。

生放送中の「ピリつく」瞬間:竹の塚『T BOX』を巡る一幕

問題のシーンは、7月14日放送の『5時に夢中!』の人気コーナー「街角こまやかクエスチョン」で、東京都足立区竹の塚の特集中に発生した。東武伊勢崎線竹ノ塚駅前にある商業施設「T BOX」が紹介される際、マツコは「T BOXのTは竹ノ塚かしら? 東武かしら? いずれにせよ、ややダサなのが」と、Tの由来について疑問を呈した。すると、突然スタッフから肉声で「Tには『東武、竹ノ塚、食べる、楽しむ』の意味があります」と補足情報が割り込んだ。これに対し、マツコは表情を曇らせ、「ごめんなさい。それをそんな急にしゃべるんだったら、いままでも調べてほしいことがいっぱいあったんですけど」と、これまでもスタッフのリサーチ不足に不満があったかのような口調で指摘。さらに「こんな緊急ニュースが入ったみたいにね。どっかで地震でも起きたのかよって」と、皮肉を込めたコメントでスタジオを一時的に凍り付かせた。

人気コメンテーターのマツコ・デラックス。生放送番組『5時に夢中!』でのスタッフへの公開ダメ出しが話題に。人気コメンテーターのマツコ・デラックス。生放送番組『5時に夢中!』でのスタッフへの公開ダメ出しが話題に。

視聴者と放送作家の反応:賛否両論と番組体質への指摘

この生放送での一幕は、すぐにX(旧Twitter)で大きな反響を呼んだ。一部の視聴者からは「ちょいちょい、スタッフさんの詰めが甘いからねぇ」と、マツコの意見に同調し、番組制作体制の改善を求める声が上がった。一方で、「注意するなら生放送が済んでからしろ」と、マツコの生放送中の言動をたしなめる意見も少なくなかった。これについて、ある放送作家は『5時に夢中!』特有の「ゆるい空気感」に言及しつつ、今回の出来事を分析する。同番組は出演者がギリギリにスタジオ入りすることも珍しくなく、その自由な雰囲気が魅力とされている。しかし、今回のマツコの発言からは、彼女が普段からスタッフのリサーチ不足に対して不満を抱いていた可能性がうかがえるという。また、スタッフからの音声割り込みが、次の話題に移行するタイミングで入ったため、その間の悪さがマツコの怒りを招いたと指摘した。

マツコ・デラックスを悩ませる「負の連鎖」:信頼するスタッフの退社から周辺のトラブルまで

『5時に夢中!』は2005年4月に放送開始以来、マツコがレギュラー出演を続ける思い入れの深い番組である。しかし、近年は彼女の番組へのモチベーション低下が感じられるという。かつては時事ニュースへ鋭い毒舌コメントを放っていたマツコだが、現在は街ネタや人間関係ネタが中心となっている点がその一例だ。さらに、2024年には番組の立ち上げ人で、マツコをレギュラーに抜擢した「大恩人」とも言える名物スタッフの退社が明らかになった。マツコがスタッフとの信頼関係を重視するタイプであることから、この件が彼女に与えた精神的なダメージは大きかったと見られている。

加えて、マツコの周囲では心をざわつかせるような出来事が立て続けに起きている。2025年1月には、所属事務所社長の失踪が報じられ、7月には新事務所を立ち上げた。また、3月にはレギュラー出演する『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)で、中国人女性へのインタビューVTRの捏造問題が発覚。さらに、マツコと親交のあったタレントの遠野なぎこの消息不明が続くなど、個人的な関係における心配事も絶えない。加えて、『アウト×デラックス』(フジテレビ系)の立ち上げスタッフが、オンラインカジノを頻繁に利用していたとして常習賭博容疑で逮捕・起訴されるなど、仕事仲間がトラブルに巻き込まれるケースも発生している。

マツコ引退説の再燃と今後の動向

これらの状況を受け、かねてより囁かれてきたマツコの「番組降板説」や「引退説」が再び現実味を帯びてきている。しかし、現状、彼女のMCやコメンテーターとしての力量は依然として抜群であり、その影響力は計り知れない。多くの視聴者や関係者は、彼女が再び前向きな姿勢を取り戻し、活躍を続けてくれることを願っている。だが、相次ぐ心労がマツコのモチベーションに影を落としているのは否めない現状だ。

参考文献