近年、日本人女性と韓国人男性との結婚が増えているという。韓国の経済力の高まりや日本でのKポップ、食文化など韓国への親近感の広がりが背景とみられる。そうした日韓の結婚状況を韓国マスコミは「韓男日女」と表現している。韓国(朝鮮半島)には昔から「男は南がよく女は北がいい」という意味の「南男北女」なる言葉があって、それをもじったものだ。
筆者の知り合いを含め、これまでの日韓の結婚イメージはもっぱら、日本男性と韓国女性という「日男韓女」だった。それが今や変わりつつあるというわけだ。
話題のきっかけは日本の報道(15日付、日経新聞)だが、確かに近年、日本の若い女性の間で韓国に住んでみたい、韓国で働きたい、韓国男性と付き合ってみたい、といった声をよく聞く。筆者が客員教授をしている日本の神田外語大でも、人気の韓国語を学ぶ女子学生たちの間でそんな雰囲気を感じる。
しかし、韓国男性の間では昔から日本女性について「優しい、夫に尽くす、礼儀正しい、静かだ」などと評判が高かった。韓国女性とは異なる風情に憧れたからだが、今回、「韓男日女」などといわれたとあっては、日本男性はいささか自尊心が傷つけられる? 同じく韓国女性にとってもこれは気になる話かもしれない。(黒田勝弘「ソウルからヨボセヨ」)