俳優の伊藤健太郎(28)が前所属事務所を退所して約1年が経過しました。しかし、彼がかつて起こした“ひき逃げ”事件に伴う巨額の違約金返済は、昨年以降停滞していると報じられています。この状況は、関係者からは「恩を仇で返すような態度」と厳しい声が上がっており、今後の俳優としての活動に疑念が呈されています。本記事では、この返済問題を巡る詳細と、伊藤氏の近況について深く掘り下げます。
事件後の前事務所による献身的なサポートと復帰への道筋
伊藤健太郎氏を巡る問題の発端は、2020年10月に彼がひき逃げの疑いで逮捕されたことでした。後に不起訴処分となったものの、事故現場からの立ち去り行為に対して世間から大きな批判が集中し、出演していたCMスポンサーなどから巨額の違約金を請求される事態へと発展しました。通常、個人的な過失による損害賠償は本人が負うものですが、当時の所属事務所「イマージュエンターテインメント」は、彼の復帰を信じ、2億数千万円に上るとされる違約金の肩代わりを決断したのです。
事故によるイメージ失墜で一時的に仕事が激減した伊藤氏でしたが、イマージュエンターテインメントは彼を献身的にサポートしました。関係者が総出で謝罪に奔走しただけでなく、謹慎中の生活費までも面倒を見ていたといいます。こうした事務所の尽力は実を結び、昨年にはドラマ「街並み照らすヤツら」(日本テレビ系)で地上波復帰を果たし、さらにNHK大河ドラマ「光る君へ」にも出演するなど、俳優としての再起の足がかりを掴んでいました。
俳優・伊藤健太郎の現在の様子。巨額違約金返済問題と新事務所への移籍が報じられている。
新事務所への移籍と未解決の違約金問題
前事務所の多大な支援を受け、徐々に活動の場を広げていた伊藤氏ですが、巨額の違約金返済は思うように進んでいなかったようです。関係者によると、彼は可能な範囲で返済を続けていたものの、家賃50万円の高級マンションに引っ越したこともあり、まとまった額での返済は困難だったといいます。しかし、イマージュエンターテインメントは、それでも辛抱強く彼を支え続けていたとされています。
昨年9月、伊藤氏はイマージュエンターテインメントを退所しました。そのわずか2カ月後には、俳優の小栗旬(42)が社長を務める大手事務所「トライストーン・エンタテイメント」への電撃移籍が発表されたのです。この移籍に際し、イマージュエンターテインメントは伊藤氏本人だけでなく、トライストーン側とも協議の場を持ったものの、違約金の返済について合意は得られなかったといいます。最終的に伊藤氏は明確な返済計画を示さないまま事務所を去り、イマージュエンターテインメント側は、伊藤氏のために得てきた仕事のギャラ全額を負債の相殺に充てることで、負債の圧縮を図るしかなかったとされています。
今後の俳優活動と信頼回復への課題
巨額の違約金返済が停滞し、前事務所との間に確執を残したまま新天地で再出発を切った伊藤健太郎氏。現在のところ、彼からの直接的な説明や謝罪は一切なく、連絡は弁護士に任せきりであると伝えられています。このような状況に対し、芸能界からは「これで本当に俳優としての再スタートが切れるのか」と疑問の声が上がっており、信頼回復に向けた道のりは決して平坦ではないと見られています。今後の彼の俳優活動と、この未解決の金銭問題がどのように進展していくのか、注目が集まります。