(CNN) 米人気コメディー番組「コスビー・ショー」(1984~92年)で子役として有名になった俳優のマルコム・ジャマル・ワーナーさんが、訪問先のコスタリカで急死した。54歳だった。
関係者によると、ワーナーさんは休暇のため家族とコスタリカを訪問。現地時間の20日午後2時半ごろ、カリブ海に面したリモン州の海岸で遊泳中に、深い場所へ押し流されておぼれた。
コスタリカの司法捜査警察が21日にCNNに語ったところによると、ビーチにいた人たちがワーナーさんを助けようとしたが、その後、赤十字によって死亡が確認された。
ワーナーさんは9歳の時から子役としてテレビシリーズの「フェイム」などに出演。コスビー・ショーではビル・コスビー演じるヒースクリフ・ハクスタブルの一人息子、セオドア・ハクスタブル(セオ)を演じた。
ワーナーさんは後にこの番組を振り返って、「放送が始まった当時は、ハクスタブル家のような家族は実在しないという声が、白人と黒人の両方から寄せられた。一方で、この番組に感謝するファンレターが何万通も届いた」と語っていた。
1986年にはコスビー・ショーの助演でエミー賞にノミネートされていた。
しかし後にコスビーの性的暴行疑惑が明るみに出ると、ワーナーさんは同番組のレガシーが「汚された」と憤った。
俳優業を続けながらミュージシャンとしても活躍し、2015年には「ジーザス・チルドレン」の楽曲でグラミー賞を受賞。23年にもグラミー賞にノミネートされた。
テレビ番組では「スーツ」「サンズ・オブ・アナーキー」「アメリカン・ホラー・ストーリー」などの作品に出演していた。