7月21日19時より、読売テレビ・日本テレビ系にて『ダブルインパクト 漫才&コント二刀流No.1決定戦2025(以下、ダブルインパクト)』の決勝戦が放送されます。漫才とコントの“二刀流”で頂点を決めるという触れ込みで、ロングコートダディ、スタミナパン、セルライトスパ、ななまがり、ニッポンの社長、かもめんたる、コットンといった実力派コンビが決勝に残っています。しかし、その注目度はいまひとつ盛り上がりに欠けるという声も聞かれます。
なぜ「ダブルインパクト」は盛り上がりに欠けるのか?
お笑い界では近年、大規模な賞レースが乱立しており、その影響が「ダブルインパクト」の注目度にも影を落としているようです。民放キー局のバラエティ番組制作スタッフは、「『M-1グランプリ』と『キングオブコント』で結果を出した芸人しか、テレビ関係者はほとんど気にしないのが現状」と指摘します。実際、昨年『THE W』で優勝したにぼしいわしや、『R-1グランプリ』を制した街裏ぴんく、田津原理音といった実力者たちも、テレビでの露出が減少傾向にあります。
これは、お笑い賞レースの数が多すぎるため、「ダブルインパクト」が“いまさら感”を否めない状況にあることを示唆しています。「漫才とコント両方で面白い芸人を決める」というコンセプトであるにもかかわらず、M-1で好成績を残している漫才師の多くが出場していない点も、「不完全な大会」という印象を与えています。結果として、視聴者や業界関係者の関心が分散し、全体的な盛り上がりに繋がりにくい構造となっています。
ダブルインパクト2025のロゴと大会名がデザインされたビジュアル
決勝進出者と審査員の「ちぐはぐ感」
決勝に残ったコンビの顔ぶれを見ても、キングオブコントで実績を挙げた組が多い傾向にあります。2013年王者のかもめんたるをはじめ、ニッポンの社長、コットンなどが挙げられます。一方で、M-1とキングオブコントの両方で結果を出しているのはロングコートダディくらいであり、「漫才・コント二刀流」を謳う割には、両ジャンルの“猛者”が揃っていないという指摘もあります。
また、賞レースの成否を左右する審査員構成にも、疑問符が付いています。今回の「ダブルインパクト」の審査員は、千原ジュニア、中川家・剛、フットボールアワー・後藤輝基、ナイツ・塙宣之、アンガールズ・田中卓志といった面々です。いわゆる「コント師」としての経験が豊富な審査員が少ないため、漫才とコントの両ジャンルに対して公平かつ正当な審査が行えるのか、不安視する声も上がっています。これらの要素が重なり、純粋な批判ではないものの、お笑い賞レースとして成功するのか、その将来性に対して疑問符が投げかけられているのが現状です。
まとめ
『ダブルインパクト 漫才&コント二刀流No.1決定戦2025』は、漫才とコントの両方でトップを決定するという意欲的な試みです。しかし、お笑い賞レースの飽和状態、M-1やキングオブコント以外の大会への業界の関心の低さ、そして出場者や審査員の構成における「ちぐはぐ感」が、その盛り上がりに水を差している可能性があります。本大会が、今後の賞レースのあり方や芸人たちの評価基準にどのような影響を与えるのか、その動向が注目されます。
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