所ジョージ『ぽかぽか』生出演が波紋を呼ぶ?大御所の“やりたい放題”に視聴者から賛否の声

7月21日にフジテレビ系で放送されたバラエティ番組『ぽかぽか』に、タレントの所ジョージがゲスト出演し、その自由奔放な振る舞いがSNS上で大きな波紋を呼んでいます。視聴者からは期待とは異なる内容に困惑の声が上がり、「大御所のやりたい放題」といった批判的な意見も散見されました。一体、番組内で何が起こったのでしょうか。

「ぽかぽか」のMCを務めるハライチの岩井勇気と澤部佑。所ジョージの出演時の番組進行に注目が集まった。「ぽかぽか」のMCを務めるハライチの岩井勇気と澤部佑。所ジョージの出演時の番組進行に注目が集まった。

所ジョージの「独自ワールド」全開の放送内容

この日の放送では、70歳の古希を迎えた所ジョージを“徹底解剖”する企画が展開されました。番組冒頭から、所は観葉植物風のサトイモの木をMCのハライチ澤部佑へのお土産として手渡すというユニークな登場を見せました。さらに、「所ジョージ友の会」と称して複数の若い男女を連れてスタジオに現れたものの、彼らのほとんどが無名であったため、視聴者からはその並びに違和感を覚える声も上がりました。

番組中盤では、明石家さんまや北野武といった大御所芸能人とのエピソードトークが披露されたほか、ハライチと神田愛花アナウンサーが所ジョージの「世田谷ベース」を訪問するロケVTRが流れ、ビンテージ人形や古着といったお宝アイテムの鑑定も行われました。

しかし、最も視聴者を驚かせたのは、所がギターを抱え、アドリブで次々と楽曲を披露する“歌謡ショー”と化した時間でした。この日は「海の日」であったにもかかわらず、何度も「みどりの日」と間違えて歌うなど、そのマイペースぶりは際立っていました。とんねるずの木梨憲武がプロデュースした山西アカリの楽曲『道しるべ』や、MAGENTA Pink with g.tokoro名義のラップ曲『pierce』などが披露され、さらにはヒロミの長男である俳優の小園凌央が友人と共に出演し、小園のYouTubeチャンネルのテーマソングまで歌われる異例の展開となりました。所は「ああ気持ちい」「これを休日に放送できているのが楽しい」と語り、まさにやりたい放題の状態でした。

バラエティ番組での自由奔放な振る舞いが話題となった所ジョージ。バラエティ番組での自由奔放な振る舞いが話題となった所ジョージ。

SNSで相次ぐ「違和感」の声

このような所の振る舞いに対し、X(旧Twitter)上では多くの視聴者から「違和感」を示す声が相次ぎました。
「ぽかぽかつけたら所ジョージが歌ってて、所ジョージの面白くなさが煮しめられたような時間だったのでいたたまれなくなってチャンネルを変えた」
「所ジョージがぽかぽかで薄らすべり倒してる…いや、薄らどころじゃねーな。大御所が前に出て気を遣われながらすべり散らかすのは見ていて地獄絵図。イタすぎる」
「この空間で所ジョージ本人以外楽しんでる人はいるのか?」
「所ジョージさん『海の日』を『みどりの日』と何度か言い間違えてたみたい出演者の人達の誰も教えてもあげなかったようだけど言いづらいんだろうね、大御所に」
といったコメントが投稿され、番組のMCや他の出演者が所に強くツッコミを入れることができなかった状況への言及も見られました。

なぜ「異例の事態」は起きたのか?専門家が指摘する“大御所ゆえ”の難しさ

この一連の反応が生まれる背景について、あるスポーツ紙記者は次のように分析しています。所ジョージは番組中、終始“マイペース”を貫いており、その“ユルい”魅力が発揮されたと見ることもできます。しかし、その一方で、他の出演者が所のペースに完全に飲まれてしまった点が指摘されています。

通常であれば、大御所の暴走に対して共演者が強いツッコミを入れることで番組にメリハリが生まれるものですが、今回はそれが機能しませんでした。記者は「所さんは“大御所芸能人”ゆえ、さすがにそれはできなかったのでしょう」と語り、芸能界における「大御所」への配慮が、ある種の「電波の私物化」状態を生み出してしまった可能性を示唆しています。結果として、番組全体が所の「やりたい放題」に終始し、視聴者にとって消化不良の印象を与えたようです。

結論

所ジョージの『ぽかぽか』出演は、その「大御所」としての立ち位置が番組進行に与える影響を浮き彫りにしました。彼の個性的な魅力が裏目に出て、本来番組が目指す「ぽかぽか」とした温かい雰囲気とはかけ離れた、異例の放送回となったと言えるでしょう。視聴者の正直な声が示すように、エンターテインメントの提供には、出演者のバランスと視聴者との一体感が不可欠であることを再認識させる出来事となりました。


参考文献: