現在、国民的スターである沢田研二(77才)、通称ジュリーは、全国を巡るライブツアーの真っ只中にいる。その圧倒的な歌声と、時に歯に衣着せぬストレートなMCは、長年のファンを今もなお魅了し続けている。来る6月25日には喜寿を迎え、その夜、沢田の77歳を祝う盛大な誕生日会が開催された。
全国ツアーで熱唱する沢田研二。力強い歌声でファンを魅了するジュリーの最新の様子。
「ザ・タイガース」メンバー再会、しかし加橋かつみは不在
誕生日会が催されたのは、沢田が常々利用しているという銀座の高級肉割烹だ。今回は、4月に70歳の古希を迎えた妻の田中裕子さんの祝いも兼ねた合同の宴となり、夫婦と長年の親交がある約20名ほどの面々が集まったという。特筆すべきは、1971年に惜しまれつつ解散した伝説のグループ「ザ・タイガース」の元メンバーである岸部一徳(78才)や瞳みのる(78才)の姿も見られたことだ。
しかし、1969年にグループを脱退して以来、沢田との間に長年の確執が噂されてきた加橋かつみ(77才)の姿は、この祝宴にはなかった。「参加者の一人」によると、ジュリーお気に入りの近江牛のしゃぶしゃぶや、特選ヒレ肉のステーキなどが豪華にテーブルに並び、17時から始まった宴は日付が変わる直前の24時近くまで賑やかに続いたという。この和やかな雰囲気の中、意外な一幕が目撃されたのは、酒もかなり進んだ宴の終盤だった。
47年前、全盛期の沢田研二が派手な衣装で熱唱する姿。若き日のジュリー、ザ・タイガース時代の象徴的なスタイル。
沢田研二の「寂しげな表情」と加橋かつみの真意
宴も佳境に入り、誰からともなく「ザ・タイガース」の往年の思い出話に花が咲き始めた。その中で加橋かつみに話題が及ぶと、沢田研二は一瞬、寂しそうな表情を見せたという。メンバー全員が揃わなかったことに対し、残念がる様子がうかがえたと先の参加者は語る。かつて沢田は、ザ・タイガースの再結成に前向きな姿勢を見せ、加橋との歩み寄りを試みた時期もあったようだ。しかし、現在では加橋との連絡が途絶えている状態だと言われている。沢田自身が「年を重ねることは終わりが近づいていること」と口にすることがある中、喜寿という節目を迎えてもなお埋まらない溝に、落胆の色を隠せないでいるようだった。
一方の加橋かつみは、今年の5月30日に開催された自身のライブにおいて、共演者から「タイガースはやらないの?」と水を向けられると、「タイガースって聞くと気分悪い」と苦笑いを浮かべながら答えていたという。長年にわたり再結成を待ち望むファンにとっては、寂しさを感じる両者の関係性だが、この状況を異なる視点で見ている芸能関係者もいる。
ファンが期待する「雪解け」の可能性
ある芸能関係者は、「加橋さんのライブで『ザ・タイガース』の名前が出たということは、彼自身も周囲とタイガースについて話題にしている証拠とも取れる。『気分悪い』というのは冗談であり、実際はグループや元メンバーのことを今も気にかけているように見える」と指摘する。このような見方から、ファンの間では「二人の関係性が雪解けに向かっているのではないか」という期待が静かに高まっているという。
メンバーが完全に揃うことはなかった誕生日パーティーの締め括りとして、ジュリーは集まった面々に対し「いつまで歌えるかわからないけれど、体を大事にして、歌えるだけ歌いたい」と力強く挨拶した。もう一度、『ザ・タイガース』としてあのステージに立つ日が来るまで、沢田研二は歌い続けることだろう。長年のファン、そして日本の音楽史を彩る伝説のグループの再結成への期待は、尽きることはない。
参考文献
- 女性セブン2025年7月31日・8月7日号