(CNN) 国連のグテーレス事務総長は、パレスチナ自治区ガザ地区の人道状況について、道徳的危機であり世界の良心が問われているとの認識を示した。また国連の人道支援従事者と、ガザの子どもたちが共に飢えに苦しんでいる現状を指摘した。
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「子どもたちは天国に行きたいと話している。少なくとも食べ物があるからだ。私たちは国連の人道支援従事者たちとビデオ通話で話し合っているが、彼らも見るからに飢えている。これは単なる人道的危機ではない。道徳的な危機であり、世界の良心が問われている」と、グテーレス氏は述べた。
国連以外にも、100を超える国際人道支援団体が今週初め、「自らの同僚やパートナーが目の前で衰弱していくのを目撃している」と警告した。
国連は今週、ガザの全住民210万人が食料不安に陥っていると発表。手頃な価格で栄養価が高く健康的な食料を十分かつ確実に入手できない状態にあると述べた。ガザ保健省によると、90万人の子どもが飢えに苦しみ、7万人が既に栄養失調の兆候を示している。
グテーレス氏は、国連が「あらゆる機会を捉えて声を上げ続ける」と約束したが、「言葉だけでは飢えた子どもたちの空腹を満たすことはできない」と続けた。