【ワシントン=池田慶太】米国のトランプ大統領は29日、ウクライナ侵略を続けるロシアに対する制裁発動の猶予期限について、「今日から10日後」と明言した。8月8日を指すとみられる。大統領専用機内で記者団に語った。
トランプ氏は、ロシアが停戦に応じなければ、ロシアと石油や天然ガスなどを取引する第三国から米国への輸出に「2次関税」を課すとしてきた。トランプ氏は「彼(プーチン露大統領)は明らかに戦争を続けたいので影響を与えられるかは分からないが、関税や様々な措置を取る」と述べた。
2次関税が発動されれば、世界的に石油価格が高騰する懸念があり、米国のガソリン価格にも波及しかねないが、トランプ氏は「心配していない」と述べ、石油を増産して対応するとした。
タス通信によると、露大統領報道官は30日、「我々は膨大な数の制裁の下で生きており、経済は機能している。これには一定の免疫ができている」と述べ、対露制裁が強化されても、影響は限定的だとの立場を強調した。