トランプ氏、金正恩氏に警告「敵対的行動取れば多くを失う」





トランプ米大統領=26日、米フロリダ州(ゲッティ=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は8日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジン燃焼実験を実施したとみられる問題に関連し、ツイッターで「もし金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が(米国に)敵対的な行動をとれば、あまりに多くのものを失うことになる」と警告し、金氏に自制を求めた。

 トランプ氏は金氏について「シンガポールで私と一緒に強力な非核化合意に署名した」とし、「彼は米国との特別な関係を破棄したり、来年11月の米大統領選に干渉したりすることを望んでいないはずだ」と訴え、金氏に非核化協議の前進を求めた。

 また、「金氏の指導体制の下にある北朝鮮は、とてつもない経済的な潜在力があり、将来性を持っているが、約束通り非核化しなくてはならない」と指摘。その上で、「北大西洋条約機構(NATO)や中国、ロシア、日本そして全世界が(北朝鮮の非核化)問題で一致団結している」と強調した。

 一方、エスパー米国防長官は8日、FOXニュースの報道番組に出演し、「必要であれば、今晩にでも戦う準備ができている。高い水準の即応態勢を整えている」と述べつつ、ポンペオ国務長官と連携して外交的解決を促進していく立場を強調。「対話(の扉)は常に開かれている。米国は交渉を通じて北朝鮮の非核化を達成することを求めている」と語った。

 トランプ氏は、北朝鮮が「重大な実験」を行ったと発表する前の7日、ホワイトハウスで記者団に「もし北朝鮮が敵対的な行動に出たら驚くだろう」と述べ、最近の北朝鮮側の態度硬化を重大視しない立場を示していた。



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