福島市民家園でクマ襲撃、男性が負傷 – 同日朝にもクマ接触事故

1日午前10時50分ごろ、福島市庄野にある「あづま総合運動公園」内の福島市民家園で、散策中の男性(51)がクマに襲われ負傷する事案が発生しました。男性は市内の病院へ搬送されましたが、会話は可能で、命に別条はないとのことです。当時園内には約10人の来園者がおり、全員が安全に園外へ避難しました。今回のクマ襲撃を受け、公園全体が当面の間閉鎖されることとなりました。

クマ襲撃の詳細

福島市民家園の発表によると、クマと遭遇したのはいわき市から訪れていた夫婦でした。体長約1メートルのクマが突然現れ、まず妻の方へ向かってきましたが、夫が大声を出したところ、クマは夫の方へ向きを変え飛びかかってきました。夫は左足をクマに噛まれ、3カ所に傷を負いましたが、出血はひどかったものの自力で歩ける状態でした。幸い、妻に怪我はありませんでした。この出来事は、来園者の安全に対する懸念を大きく高めています。

同日未明のクマ接触事故

今回の襲撃事件に先立ち、同日午前3時ごろには、福島市民家園から約1キロ離れた市道で、新聞配達中の30代男性がクマと接触する事故も発生していました。河原から突然飛び出してきたクマとバイクが接触し、男性は転倒。この事故により、男性は左足に軽傷を負っています。短時間の間に同じ地域で複数のクマ関連の事故が発生したことで、地域住民への警戒が呼びかけられています。

福島市民家園と周辺の状況

福島市民家園はJR福島駅からおよそ8キロ山側に位置し、国指定重要文化財の芝居小屋を含む古民家が立ち並ぶ観光施設です。周囲はフェンスや生け垣で囲まれていますが、今回の事案を受け、より一層の安全対策が求められています。現在、警察や消防がドローンを活用し、周辺の捜索を行っていますが、クマはまだ発見されていません。公園を管理する福島県は、安全が完全に確保されるまで、公園全体を閉鎖する措置を取っています。

福島市あづま総合運動公園内の福島市民家園周辺の様子福島市あづま総合運動公園内の福島市民家園周辺の様子

地域におけるクマ被害の経緯

福島市内におけるクマによる人身被害は、今回が初めてではありません。昨年10月にも、飯坂町の県道で50代の女性がクマに脇腹を引っかかれ軽傷を負う事案が発生しています。クマの活動が活発化する季節においては、特に山間部に近い地域での注意が必要です。住民や来訪者に対して、クマ遭遇時の対策や予防策についての情報提供がさらに重要視されています。


出典: 朝日新聞社 (Source link)