(CNN) 歴史家で「蚊が歴史をつくった:世界史で暗躍する人類最大の敵」の著者ティモシー・C・ワインガード氏は北半球で夏のピークを迎えるこの時期に、蚊を寄せ付けないためのいくつかの方法を紹介した。
ワインガード氏によると、「蚊を引き付けるかどうかを決める因子の85%は、遺伝子回路にあらかじめ組み込まれている」が、それでも蚊を引き寄せない方法はいくつかあるという。
お酒を控える
蚊は視覚で獲物を狙うが、人間のように世界を見ているわけではない。この捕食昆虫は熱、つまり赤外線を感知する視覚を持っている。
ワインガード氏は、「アルコールを摂取すると体温が上昇する」ため、蚊に熱源として識別させることになると指摘した。
涼しく過ごす
熱を検知する視覚に加えて、蚊は嗅覚によっても人間にたどりつく。
ワインガード氏によると、蚊は「60メートル以上離れた場所からでも二酸化炭素のにおいを嗅ぎ分ける」。
そのため、運動したり、激しく呼吸したりすると、蚊はそのにおいに引き寄せられるという。
アルコールと同様に、二酸化炭素の排出量が多いと蚊が熱を感知しやすくなるため、できるだけ涼しく過ごすことも推奨される。
これは服装にも当てはまる。「濃い色の服は比較的熱を保持しやすい」とワインガード氏。そのため、蚊を遠ざけるには、明るい色の長袖服を選ぶのが最善だ。
強力な防具を身につける
虫除けは代表的な対策だが、使用時には注意が必要だ。
「人々は虫除けをたっぷり塗っているが、ふくらはぎの裏側の小さな部分に塗り忘れたら、蚊に刺されてしまう」とワインガード氏は語る。
蚊除けスプレーを使う場合は、くまなく行き渡るようにすることが重要だ。
蚊を対象にした殺虫剤「ペルメトリン」が前もって処理されている衣類もあるという。
水に注意
メスの蚊は水たまりに卵を産む。そして、産卵にそれほど多くの水は必要ない。ペットボトルのキャップ一杯でさえ足りるという。
ワインガード氏は、家や庭のまわりのたまり水をなくすことを勧めている。