上皇さまご退院と心臓ご病状の詳細:無症候性心筋虚血と不整脈の背景

宮内庁は先日、小室圭さん・眞子さん夫妻に待望の第1子が誕生したことを発表しました。この慶事の最中、御年91歳になられる上皇さまが、持病の心臓疾患のため東大病院にご入院され、7月18日にご退院されました。今後は投薬治療を継続しつつ、日々の運動量を調整しながらお過ごしになる方針ですが、ご静養が予定されている中でも、そのご体調への国民の懸念は尽きません。

上皇さまは7月14日、心臓の新たな治療と投薬量の調整のため、東大病院へご入院されました。宮内庁担当記者によると、上皇さまは今年5月の検査入院の際、自覚症状はないものの、一定以上の負荷がかかると心臓の筋肉に血液が十分に送られない「無症候性心筋虚血」と診断されていました。その後、冠動脈から心筋への血流を促す薬を服用されてきましたが、症状の改善が見られず、新たな内服薬を追加するために今回の入院に至ったとのことです。入院中の検査では、心臓の上部で発生する「上室性不整脈」も確認されました。上皇さまには以前から脈が速くなる症状があったとされ、今回新たに投与された薬は心臓への負担を和らげ、不整脈の改善も期待されています。しかしながら、今後は日常的に行われてきた運動を縮小せざるを得ない状況です。具体的には、お住まいの仙洞御所内で続けていらした階段の上り下りは、心臓へのご負担を考慮し当面取りやめとなります。また、上皇后さまとご一緒になさってきた赤坂御用地内の散策も、時間と距離を短縮して再開される予定です。

上皇上皇后両陛下、ご健康に配慮されながらの日常上皇上皇后両陛下、ご健康に配慮されながらの日常

専門医が解説するご病状の背景

元・日大医学部准教授で心臓血管外科を専門とする折目由紀彦医師(南池袋介護老人保健施設アバンセ施設長)は、上皇さまのご病状について次のように解説しています。「心筋虚血は、一般的に胸の痛みなどの症状を伴いますが、上皇さまのように自覚症状のない無症候性のケースも少なくありません。また、今回確認された上室性不整脈は、心臓上部の心房から発生するもので、動悸や息切れといった症状が見られます。」上皇さまは2012年に狭心症と診断され、冠動脈のバイパス手術を受けられています。さらに、2022年には右心の心不全と診断され、投薬や水分摂取制限などの治療を継続されてきました。

折目医師は、「血管は年齢とともに衰えていくものです。バイパス手術は成功したものの、すでに13年が経過しており、移植した血管や冠動脈が再び狭くなっている可能性は十分に考えられます。ご高齢であることから、動脈硬化が進んでいても不思議ではありません」と指摘します。その上で、「上皇さまは現在、不整脈を改善する薬に加え、心不全に対する薬や血液が固まりにくくする薬などを、ご病状の程度に応じて組み合わせ、各量を増減しながら服用されていると思われます。これは決して特別なことではありません」と述べました。

上皇さまは、長年にわたり国民の健康を案じられるお立場であると同時に、ご自身の健康にも細心の注意を払われてきました。しかし、加齢に伴う血管の衰えや心臓の機能低下は避けられない現実であり、現在の投薬治療と運動量の調整は、その現実に対応するための重要な措置と言えます。

今回の入院と治療を経て、上皇さまのご体調は一定の落ち着きを取り戻されているものの、高齢であることを踏まえると、引き続き慎重な経過観察と丁寧なケアが不可欠です。宮内庁と医療チームによる献身的なサポートのもと、上皇さまにはできる限り穏やかで充実した日々をお過ごしいただきたいと願われます。国民もまた、上皇さまのご健康を心から案じ、回復を祈るばかりです。

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