指定暴力団山口組直系「弘道会」系組員を銃撃し重傷を負わせたとして対立組織の神戸山口組直系「山健組」組長の中田浩司容疑者(60)が逮捕された事件で、兵庫県警は9日、殺人未遂の疑いで、組長側に逃走用バイクを提供したとされる名義人の男(44)ら40~50代の男4人を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。
事件は8月21日午後6時15分ごろ発生。神戸市内の組事務所前で車を止めようとした弘道会系組員(51)が、ヘルメット姿の黒いバイクの中田容疑者に銃撃され重傷を負ったとされる。県警は今月3日、中田容疑者を逮捕した。
捜査関係者によると、県警は黒いバイクと、逃走後に乗り換えたとみられる白いバイクを押収。逮捕された男らは、中田容疑者側に事前にこれらのバイクを提供するなどした疑いがあるという。
山口組と神戸山口組の対立抗争は4月以降、神戸市内で激化した。11月までに山口組側では組員1人が重傷。神戸山口組側は組員3人が死亡し2人が重傷を負った。警察当局は両組織を「特定抗争指定暴力団」に指定し規制を強化する準備を進めている。