退陣論が渦巻き、その去就が注目される石破政権。日本の政治動向に関心を持つ国民の間では、「もし石破総理が退陣した場合、次期総理は誰になるのか?」、「新たな内閣はどのような顔ぶれになるのか?」といった議論が活発に行われています。本記事では、ABEMA的ニュースショーで現役の政治担当記者が大胆に予測した「ポスト石破」の“仰天シナリオ”5つを深掘りし、それぞれのシナリオが描く次期政権の姿と、その政治的・経済的含意を詳細に分析します。
仰天シナリオ<その1>:日本初の女性総理が誕生『財政出動拡大型“裏金議員”復活内閣』
このシナリオでは、日本初の女性総理が誕生し、高市早苗氏が首相の座に就きます。閣僚には小林鷹之氏が官房長官、西田昌司氏または玉木雄一郎氏が財務大臣、山田宏氏が外務大臣、そして麻生太郎氏が副総裁、萩生田光一氏が幹事長という布陣です。
主要メンバーと布陣のポイント
支持率の高い高市氏を総理に据え、その女房役には若手ホープの小林氏が官房長官として政権のスポークスマンを担います。「高市&コバホーク」のコンビで政権を運営する戦略です。党側では、重鎮の麻生元総理が副総裁として重しとなり、旧安倍派の萩生田氏が幹事長として党内統治を任されます。これは、党内の主要勢力をバランスよく配置し、安定を図る狙いが見て取れます。
政策の方向性と内外の課題
経済財政政策においては、石破政権の方針から180度転換し、大胆な財政出動と減税政策を掲げます。所得税減税となる「178万円の壁」の撤廃や消費減税を公約に掲げ、国民民主党との連立を視野に入れています。物価高克服を目指す一方で、急進的な財政出動や減税がさらなるインフレを招くリスクも指摘されます。外交面では、高市氏の側近である山田氏を外務大臣に起用し、高市氏の靖国神社公式参拝も想定されることから、対中・対韓関係においては強硬な姿勢が予想されます。また、選択的夫婦別姓には断固反対の立場を維持し、旧姓使用の拡大を推進するため、高市氏の夫である山本拓氏を特命担当大臣に指名するという異色の人事が盛り込まれています。
退陣論が囁かれる中、今後の去就が注目される石破茂総理
仰天シナリオ<その2>:世代交代を猛アピール!『コバホークとその仲間たち内閣』
このシナリオでは、小林鷹之氏が総理大臣に就任し、福田達夫氏が官房長官、高市早苗氏が外務大臣、塩崎彰久氏が財務大臣、武部新氏が農林水産大臣、鈴木英敬氏が幹事長という顔ぶれです。
若手主導の「コバホーク」ジャパン
この内閣の最大のポイントは、小林鷹之氏を筆頭に中堅・若手議員が主要ポストを占め、強力な世代交代をアピールする点です。特に注目されるのは、支持層が重なる高市氏を外務大臣に起用する人事です。外務大臣は海外出張が多く、国内を空ける機会が増えるため、党内外の勢力バランスを取るための「妙手」として古くから自民党に伝わる戦略です。
人事戦略と世代交代の象徴
官房長官や幹事長には、小林氏を支持する中堅世代を固めることで、内閣全体の若返りと世代交代感を強く打ち出します。農林水産大臣には、父である武部勤元幹事長から親子二代続く就任となる武部新氏を起用し、政策の継承と同時に新たな時代の幕開けを象徴します。この布陣は、既存の派閥にとらわれず、新たな風を吹き込みたいという意図が明確に表れています。
仰天シナリオ<その3>:日本が誇る“セクシー”が、ついにトップに!『石破政権を多少踏襲しつつも、フルスイングでいろいろやっちゃうぜ内閣』
小泉進次郎氏が総理大臣となるこのシナリオでは、斎藤健氏が官房長官、木原誠二氏が財務大臣、河野太郎氏が外務大臣、小渕優子氏が経産大臣、大阪府知事の吉村洋文氏が総務大臣兼大阪副首都構想特命担当大臣、前原誠司氏が防衛大臣、菅義偉氏が副総裁、福田達夫氏が幹事長という体制が予測されています。
小泉進次郎総理誕生と官僚出身者の手堅い布陣
国民的人気の高い小泉進次郎氏がついに総理の座に就くという大胆な予測です。政権運営を支えるのは、党内きっての政策通で元経産官僚の斎藤健氏を官房長官に、岸田政権の減税政策を裏で仕切った元財務官僚の木原誠二氏を財務大臣に据えるなど、官僚出身者で手堅く固められた人事です。経験豊富な女性議員である小渕氏を経産大臣に起用し、バランスも取っています。
連立政権への展望と党内統治
外交面では、同じ神奈川出身で世襲政治家の河野太郎氏を外務大臣に据え、かつて「スタンプラリー外遊」と称されるほど多くの国・地域を訪問した経験を活かし、小泉総理が未経験とされる対中外交などを任せます。党内統治においては、小泉氏が政治の師と仰ぐ菅元総理を副総裁に、父・純一郎氏を支えた福田康夫氏の子息である福田達夫氏を幹事長に起用し、菅氏の威光を借りつつ若手の「小泉‐福田ライン」で政権運営を担う戦略です。さらに、衆参で少数与党の現状を打破するため、日本維新の会との連立政権を模索。維新の代表である吉村大阪府知事が現職の都道府県知事として初の入閣を果たし、総務大臣兼大阪副首都構想特命担当大臣を務めるという画期的な人事が含まれています。共同代表の前原氏は防衛大臣または国交大臣として入閣する構想も浮上しています。
仰天シナリオ<その4>:手取りを増やす。財政膨張と減税で103万の壁突破『国民民主と連立で玉木総理誕生内閣』
このシナリオでは、国民民主党の玉木雄一郎氏が総理大臣に就任。榛葉賀津也氏が官房長官、古川元久氏が財務大臣、岸田文雄氏が外務大臣、小林鷹之氏が防衛大臣、麻生太郎氏が自民党副総裁、高市早苗氏が副総理兼自民党総裁、小泉進次郎氏が農水大臣、小池百合子氏が総務大臣兼東京都知事、宮沢洋一氏が厚生労働大臣、茂木敏充氏が自民党幹事長という、異例かつ多様な顔ぶれが並びます。
国民民主主導の財政・減税政策
総理が国民民主党の玉木代表で、自民党の高市氏が自民党総裁でありながら副総理として官邸に入るという、1994年の「自社さ連立政権」を彷彿とさせる奇策です。この内閣は「103万の壁」突破を掲げ、所得減税と消費減税による国民の手取り増額を最優先します。財政膨張と減税政策を推進するため、財務省の徹底的な抵抗を抑え込む狙いがあります。
難題克服への異例の人事戦略
財務大臣には、身内の国民民主党から元財務官僚の古川元久氏を起用し、財務省内の反発を抑える布石を打ちます。さらに、減税阻止の「ラスボス」とも呼ばれる宮沢洋一氏を、最も歳出の多い社会保障費を担う厚生労働大臣に無理やり入閣させることで、歳出抑制側からも減税を後押しさせるという大胆な人事です。自民党に操られないように、希望の党時代から縁の深い小池都知事を総務大臣兼東京都知事として入閣させ、さらに石破総理の退陣を後押しした麻生氏と茂木氏のコンビに自民党内の統治を任せるという、戦略的な布陣が組まれています。
仰天シナリオ<その5>:石破おろしの逆風がどれだけ吹き荒れても強固な意志で続投『石破やっぱり辞めない内閣』
党内9割が続投反対とも言われる中で、石破茂氏が総理大臣の座を堅持するという、最も驚きのシナリオです。赤沢亮正氏が官房長官、鈴木貴子氏が官房副長官、船田元氏が財務大臣、岩屋毅氏が外務大臣、中谷元氏が防衛大臣、鈴木宗男氏が幹事長という布陣が想定されます。
逆風下の石破総理続投シナリオ
石破総理の続投を支えるのは、腹心中の腹心である「関税交渉人」の赤沢氏を官房長官に据えることで、トランプ大統領との交渉で培った霞が関の人脈をフル活用し、難局を乗り切る狙いです。財務大臣には、党内外で石破氏の続投を支持する数少ない一人である船田氏を起用します。
政権維持を支える異色の布陣
このシナリオの最大の目玉は、およそ23年ぶりに自民党に復帰した鈴木宗男氏を幹事長に起用する点です。参院選の投開票日に一度は落選とみて引退表明会見を行ったものの、半日後に当選が確定し引退を撤回したという「不死鳥」のような経験値を持つ鈴木氏の手腕に、この難局を凌いでもらうという強い期待が込められています。また、戦国時代の人質のように鈴木貴子氏を官邸に官房副長官として起用し、「裏切りは許さない」という石破総理の強い意志を示す盤石な布陣となっています。
結論
退陣論に揺れる石破政権下において、次期総理の座を巡る憶測と内閣人事の予測は、日本の政治における不確実性と多様な可能性を示唆しています。「ポスト石破」の行方は、日本政治の未来を形作る上で極めて重要な要素となります。今回紹介した五つの“仰天シナリオ”は、どれも大胆かつ詳細な分析に基づいており、現在の政治情勢における様々な選択肢と課題を浮き彫りにしています。今後の政局の展開に、引き続き注目が必要です。
参考文献
- ABEMA的ニュースショー (ABEMA TIMES編集部)
- ヤフーニュース掲載元記事