(CNN) 今月15日に米アラスカ州でトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の首脳会談が行われる見通しとなったことについて、ウクライナの首都キーウの市民が取材班に反応を語った。
キーウでCNNの取材に応じたアルテムさん(33)は米ロ首脳会談について、「単なる見せかけ」とコメント。トランプ氏を「口先だけの腰抜け」と評した。
「向こうで何か交渉している間にも、人が死んでいる。もし合意できる、あるいは合意したいのであれば、すでにそうしているはずだ」とも語った。
トランプ氏は8日、戦争終結に向けた交渉の一環として、ロシアとウクライナの間で「一部領土の交換」が行われることもあり得ると示唆した。
ナタリヤさん(48)は、和平実現のためドネツク州をロシアに割譲する可能性に触れ、「不公平で恐ろしい」話だと形容した。
「どれだけ多くの男の子や女の子が亡くなったことか。不幸にして脱出する機会がなく、占領下で私たちのことを待っている人がどれだけいることか。彼らは死の脅威にさらされながら、ウクライナのことを待っているというのに」
スビトラナさん(57)は、プーチン氏に攻撃を停止する意思はないとの考えを語り、ウクライナの勝利への展望は厳しいとの見方を示した。
「私たちには国土を守る武器がない。タウルス・ミサイルも長距離兵器もない状況で、ドローン(無人機)では領土を奪還できない。人口の規模では明らかに比較にならない」とスビトラナさん。
「プーチン(大統領)が死亡していなくなるのを待つことにする。そうすれば状況が変わるかもしれない」と言い添えた。