【マニラ、北京時事】フィリピン沿岸警備隊は11日、中国と領有権を争う南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近で、比警備隊の船を追跡していた中国海警局の船舶が中国海軍の艦艇に衝突する事故があったと発表した。
事故は同日朝、スカボロー礁の東方約19キロ地点で発生。衝突された中国海軍の艦艇は船首が大破し、航行できない状態になった。この事故によるけが人がいるかどうかは不明。比側の援助の申し出に対し、中国側の回答はなかったという。
事故を受けてマルコス比大統領は「われわれがスカボロー礁から引き揚げることはない」とコメント。中国海警局の報道官は「比側が黄岩島付近の海域に侵入したので、必要な措置を講じた」と述べ、事故には触れなかった。