【日本】九州で線状降水帯が連続発生、記録的大雨と土砂災害に厳重警戒続く

昨日10日から今日11日にかけ、日本列島、特に九州地方では、東シナ海から日本海沿岸、そして本州の東の海上を停滞する前線の影響により、非常に暖かく湿った空気が収束し続け、線状降水帯が相次いで発生しました。これにより、各地で災害をもたらすほどの記録的な大雨となっています。熊本県では一時、大雨特別警報が発表されましたが、その後大雨警報に切り替えられました。しかし、これまでの大雨により地盤が著しく緩んでいるため、たとえ雨が弱まっても土砂災害への厳重な警戒が不可欠です。さらに、明日12日にかけて九州北部で再び線状降水帯が発生する可能性があり、新たな災害の発生リスクが高まっています。引き続き万全な備えと最大限の警戒が求められます。

九州各地で観測された記録的な大雨と被害状況

昨日10日から今日11日にかけての2日間で、九州地方では広範囲にわたり災害級の大雨が観測されました。特に活発な雨雲がかかり続けた熊本県では、今日11日未明から昼過ぎにかけて大雨特別警報が発令される事態となりました。具体的な降水量では、熊本県上天草市の松島で午前8時までの1時間に114.5ミリという猛烈な雨を観測。また、福岡県宗像市では午後5時20分までの48時間で598.0ミリもの降水量を記録しました。これは、8月1ヶ月間に降る平年の降水量(177.1ミリ)の約3.3倍に相当する雨が、わずか2日間で降ったことになります。

今日午後3時45分には、熊本県に発表されていた大雨特別警報は大雨警報へと切り替えられましたが、広範囲で地盤の緩みが進行しているため、雨がやんだ後も土砂災害の危険性が高く、引き続き厳重な警戒が必要です。前線に伴う雨雲は次第にやや北上しており、この記事執筆時点では九州から北陸の日本海側で激しい雨が降っている地域が見られます。富山県立山町では午後4時15分までの1時間に56.0ミリの滝のような雨が観測されました。

九州上空を覆う活発な雨雲の様子、線状降水帯の発生を示唆九州上空を覆う活発な雨雲の様子、線状降水帯の発生を示唆

九州北部から全国へ、さらなる線状降水帯と広域の警戒が必要

記録的な大雨が続く中、九州北部では再び線状降水帯が発生する可能性が懸念されています。特に今夜遅くから明日12日朝にかけては、長崎県で線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。これまでの被害地域に加えて、新たな場所での災害発生リスクも高まっているため、最大限の厳重な警戒が求められます。

また、今夜から明日12日にかけては、低気圧が接近する北陸付近でも活発な雨雲がかかり続ける見込みで、さらなる雨量の増加が予想されます。これに伴い、土砂災害、浸水害、そして河川の増水や氾濫といった災害の危険性が高まるため、自治体から発表される最新の気象情報や避難情報をこまめに確認し、スムーズに安全な行動がとれるよう準備を進めることが重要です。今夜は万が一の停電にも備え、いつでも避難できる準備をしておくと安心です。

九州地方の広範囲で観測された記録的な大雨の降水量データと気象状況九州地方の広範囲で観測された記録的な大雨の降水量データと気象状況

明日12日には、九州から東海の太平洋側では昼頃まで雨の降る所が多く、明け方までは特に激しい雨が降る地域もあるでしょう。関東地方では雨が降ったりやんだりを繰り返し、時折雨脚が強まる時間帯がありそうです。東北地方では午前中を中心に雨が降る見込みです。これまでにまとまった雨が降った地域では、たとえ少量の雨であっても地盤が緩み、災害へとつながる恐れがあります。引き続き気象情報に十分注意し、安全確保に努めてください。

線状降水帯の再発生リスクと広範囲にわたる今後の大雨警報エリア予測図線状降水帯の再発生リスクと広範囲にわたる今後の大雨警報エリア予測図

まとめ

九州地方を中心に、記録的な大雨とそれに伴う土砂災害、浸水害、河川の氾濫などへの警戒が続いています。特に線状降水帯の再発生の可能性が指摘されており、地盤の緩みや河川の水位上昇など、これまでの影響が複合的に作用し、新たな災害を引き起こすリスクが高まっています。引き続き、最新の気象情報や自治体からの避難情報に細心の注意を払い、命を守るための適切な行動をとることが最も重要です。

参照元

https://news.yahoo.co.jp/articles/055e03cca1ddb53dff926517d0efb1c6ea24087c